ハミルトンズ スペイサイド

シングルモルト
どこの蒸留所のモルトが使用されているか公開されていないことを「シークレットスペイサイド」と呼ばれる手法で、ブランドのイメージ維持やマーケティング戦略などが考えられるそうです。

スペック

名前ハミルトンズ スペイサイド
タイプシングルモルト
製造元アンガス・ダンディー・ディスティラーズ
アルコール度数40度
容量700ml
購入時価格2,728円(税込)

複雑で華やかな味わい、意外性のある個性が楽しめるウイスキー

スペイサイドはハイランド地方の小さな地域で、北東部の山々に源を発し美しい低地を150キロにわたって流れているスペイ川が流れています。
スペイサイドに属する蒸留所の半数以上がスペイ川流域にあり、山の湧き水の優れた水質を利用しています。

発売元のアンガス ダンディーディスティラーズ社は50年以上にわたってウイスキーを製造・供給している企業です。
同社はハイランドとスペイサイドにそれぞれグレンカダム蒸留所とトミントール蒸留所があり、グラスゴー近郊のクートブリッジにはボトリング工場を持っています。
ブレンデッド、デラックス、シングルモルト、ブレンデッドモルト、セレクテッドカスクなど、幅広い種類のスコッチウイスキーを揃えて、世界70カ国以上に輸出しています。

ハミルトンズ モルト スコッチウイスキー シリーズは、アンガス ダンディー ディスティラーズ社とチャールズ ハミルトン社が2012年に発売した地域限定シリーズです。
スコットランドのウイスキー主要生産地であるスペイサイド、ハイランド、アイラ、ローランドそしてアイランズから優れたモルトウイスキーをコレクションしています。
しかし、基本的にどこの蒸留所なのかは謎です。
パッケージは各産地をイメージしたイラストが美しく描かれています。

「ハミルトンズ スペイサイド」はスペイサイド地域に多数あるウイスキー蒸留所のうち1蒸留所を採用しています。
有名な蒸留所が多い地域ですが、やはり出生は謎です。
スペイサイドのウイスキーは共通して甘い香りとフルーティーな風味、そして繊細でデリケートなアロマを持つ傾向があり、そしてピートをほとんど使用せず、まろやかで上質という共通の特徴があると言われています。

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飲んでみた感想

香り

バラの花のような香りと畳のい草のような匂いが混ざっている感じです。
この香りを嗅ぎながら思い浮かべる景色は、かなりの本数があるバラ園の中の古民家で和室から外のバラを眺めているような感じですかね。
とっても風情のある趣きが伝わってくるんですよ。
感じたものをそのまま率直に言ってみました。

ストレート

まずピリッと辛味、そしてアルコール刺激がありますが、その奥に抹茶のような渋みと、ちょっぴり甘味のある生クリームといった味わいです。
余韻に残るのは甘味ですね。
だけど、どちらかというと辛口という複雑さがあります。

加水

まず少しだけ水を加えて飲んでみます。
酸味が前に出てきました。
そしてちょっぴりスモーキーでスパイシーな味わいですかね。
余韻には 甘味が残ります。

もう少し水を加えてトワイスアップで飲んでみます。
甘味、苦味、酸味、塩味がバランスよく飲みやすいです。
特に度数が強いわけでもないんですけど、これだけ水を加えても全く薄まった感じがしません。
半分に割っているわけだからアルコール度数は20%になってるはずなんですけど、そのまま40%あるんじゃないかと思えるぐらいいい飲み応えです。

オンザロック

辛口なオンザロックです。
とは言っても 甘味、苦味、塩味もそこそこあって奥行きが感じられます。
・・・というのが一口目の感想なんですが、二口目は辛口って思う前に甘味がありますね。
ラベルに描かれている川と橋の絵を眺めながらこの味わいを言葉にするとこんな感じなのかなって思います。

水割り

まず苦味があって 甘味、辛味、酸味かな。
飲み応えとしては甘口な水割りというところでしょうか。
ワインや日本酒は好きだけど、ウイスキーや焼酎が苦手な方にもおすすめできるテイストだと思います。
飲みやすい味わいです。

ハイボール

酸味のきいたジューシーなハイボールです。
熟し切る一歩手前のいちごみたいな味わいがあります。
しばらく余韻に浸っていると飲み終わった時の感覚がちょっぴりグレープフルーツジュースのようにも思えますね。
そう思ってもう一口飲んでみると今度はオレンジサワーかな・・・まあ、いろんな味を感じることができるのかなと思いました。

ウイスキーミスト

苦いですけどフルーティーな味わいです。
そしてスモーキーな感じもそこそこありますね。
後味には塩味と 甘味。
ハイボールとは全然違う味わいになったかなと思います。
これはこれで美味しくいただきました。

総評

ストレートでかなり訳がわからないこと言いながら始まってましたね。
水を足した段階でも複雑な味わいだと言いました。
率直に僕が感想を言っていたんですが、味覚が混乱するような味わいで複雑さがありつつも、華やかでもあり美味しかった。
このウイスキーは名前通りスペイサイドモルトなんですけど、特に意識せずに飲んだ方が美味しくいただけるんじゃないかなと思います。
言い方を変えるとあまりスペイサイドっぽさがない!
むしろアイランズモルトって言ってもらった方が納得できるような味わいかなと思ったんですよ。
これはあくまでも僕の個人的感想ですから、その辺は飲んでみた方によってまた別の感想があると思います。
ハミルトンズは他の地域のブレンデットモルトも作っていますが、その中でもこのスペイサイドは美味しくてコスパがいい方じゃないかなと思います。
飲むまではあまり期待をしていなかったんですが、飲み終わった今、高く評価できるウイスキーだと思います。

甘味

5.0

酸味

4.0

苦味

4.0

辛味

5.0

燻味

3.0

塩味

3.0

刺激

4.0

コク

4.0

お気に入り度

8.5

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