
「優しいフリしてスモーキーな裏切り者」なんて呼ばれてるよ
スペック
名前 | トミントール ピーティータン |
タイプ | シングルモルト |
地域 | スペイサイド |
製造元 | トミントール ピーテッド蒸溜所 |
アルコール度数 | 40度 |
容量 | 700ml |
購入時価格 | 4,686円(税込) |
スペイサイドの常識を覆す、優等生ブランドの異端ウイスキー
トミントール蒸留所の周辺には驚くほど美しい自然が広がっています。
1965年に設立された蒸留所は、ハイランド地方で最も標高の高い村、ケアンゴーム国立公園の中心に位置するトミントール村の近くにあります。
山脈の新鮮な山の空気、バランドルアンの泉から湧き出るやわらかく清らかな水。
ここから非常になめらかでバランスのとれたウイスキーが生まれています。
蒸留所はウイスキーブローカーのヘイ&マクラウド社とW.&S.ストロング社によって設立され、その後1973年にホワイト&マッカイ社に吸収されました。
2000年にアンガス・ダンディー社に買収されるまではブレンディング会社の傘下にあり、ブレンド用熟成原酒の供給元として役割を果たしています。
シングルモルトとして広く知られるようになったのはごく最近のことで、オールドバランテュランとしてボトリングされているピーテッドタイプもその一つです。
「トミントール ピーティタン」は、独特のスモーキーフレーバーを付与するために、ピーテッド麦芽を使用して蒸留されているそうです。
最高級のアメリカンオーク樽で熟成させた「トミントール ピーティタン」は、親しみやすく、甘く、フルーティーな味わいをそのままに、ほのかな焚き火のスモークが加わっています。
2007年の発売当時、「トミントール ピーティタン」はスペイサイドウイスキーとしては異例のものでした。
ですが、今の厳しい競争の中でも、依然として高い評価を得られています。
飲んでみた感想
香り
開栓した瞬間に、むっちゃピートが香ってきました。
アイラ系のピーテッドモルトを知っている方ならわかると思うんですけど、アードベッグやラフロイグ、ポートシャーロットなど、かなり遠くからでもスモーキーに感じるものがあるじゃないですか。
そんな感じです。
そして、その薫香と一緒に熟したりんごのような香りもありますね。
ストレート
甘味、ワンテンポ置いてスモーキーですかね。
アルコール刺激も強いし、辛味も強いんですがまろやかさもあるんですよ。
先ほど名前を出したアイラモルトなどに比べるとマイルドな口当たりです。
とは言っても、スモーキーな味わいを受け付けないっていう方には全くおすすめできないですね。
ウイスキー大好きっていう人に対してはその裏返しで、こういうのが好きな方にはおすすめできます。

加水
まずは少しだけ水を足してみましょう。
アルコール刺激や辛味が薄まって、甘口なピーテッドウイスキーになりました。
スモーキーさんよりも甘みがかってるぐらいですかね。
より柔らかい口当たりです。
もう少し水を加えて1対1のトワイスアップで飲んでみます。
甘味もスモーキーさも少し控えめになって苦味が出てきました。
水を加えているのに、よりコクが深まるという不思議な現象を起こしてますね。
まあそう言うぐらいですから、薄まった感じは全くしないです。
単に味わいが変わったというところでしょうか。

オンザロック
甘味、苦味があってからのスモーキーさを感じます。
ちょっぴりイソジンのような味わいも感じるんですけど、アイラモルトのそれとは明らかに違いますね。
スイートビターな飲み心地はゆっくりと味わえる美味しさだと思います。
後味には存分にピート感が残りますけどね。

水割り
むっちゃスモーキーですね。
これ絶対ピーテッドウイスキー嫌いな人は飲まないでください。
ある意味ストレートやオンザロックなんかよりもよりスモーキーだと思います。
普段スモーキーさを味わうためにストレートで飲んでるよとか、スモーキーなものでもハイボールが好きなんだよっていう人でもこの水割りは是非一度飲んでいただきたいなって思いますね。
結構いけると思います。

ハイボール
とても酸味のきいたフルーティーな味わいです。
酸味がきいていると言っても柑橘系ではなくて、青りんごとかそういう感じです。
ちょっぴり苦味はありますけど、辛味はほとんど感じなくて、甘味もうっすらですかね。
後味はそこそこスモーキー。
僕はどちらかというとハイボール派なんですけど、この「トミントール ピーテッド」は個人的に水割りの方が美味しかったかなと思います。

ウイスキーミスト
苦味がかなり出てきましたね。
それと一緒に甘味とスモーキーさも、ぐんと前に出てきました。
酸味もそこそこきいてますし、このウイスキーの良さをソーダ割りで味わいたいのであれば、この細かい氷にした方がいいかもしれないですね。
これは僕の個人的な感想ですけど。
ハイボールよりも飲み応えがしっかりあります。

総評
おそらく、以前一度だけ「トミントール ピーテッド」を飲んだことがあるんですよ。
3〜4年前ですかねぇ。
その頃はアイラモルトをはじめ、スモーキーなウイスキーを飲みまくっていたので、それほど印象に残っていなかったね。
今回は久々にこういうピートのきいたシングルモルトを頂いて、こんなにスモーキーだったのかなって思いましたね。
おそらく以前飲んだ時にあまり印象に残らなかったのは、ヨード感があまりなかったということじゃないでしょうかね。
・・・って言ったところで気がついたんですけど、ストレートからずっとここまでアイラモルトと何が違うかっていうことが明確にわかってなかったんですけど、イソジンうがい薬みたいな方向性が弱いんですねぇ。
その感じが味わえたのはいつオンザロックかな。
ただ、欲を言うと、もう少しはっきりした味わいというか方向性が欲しかったなっていうことです。
スモーキーです。
しかも甘口です。
これはよくあります。
それ以上のインパクトが今一つないという気がするんですよね。
これはあくまでも僕の個人的な意見ですが、スモーキーフレーバーがお好きな方には是非飲んでいただきたいんですが、期待をあまり膨らませず。
けど、そこそこ期待して飲んでいただきたいと思います。
甘味
酸味
苦味
辛味
燻味
塩味
刺激
コク
お気に入り度