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支流のグランティ・バーンはサーモンフィッシングのスポットとしても有名です。
スペック
名前 | スペイバーン 10年 |
タイプ | シングルモルト |
地域 | スペイサイド |
製造元 | スペイバーン蒸留所 |
アルコール度数 | 40度 |
容量 | 700ml |
購入時価格 | 3,278円(税込) |
オンザロックで美味しい、コスパの良い「ザ スペイサイドモルトウイスキー」
トバモリー蒸留所のオーナー、ジョン・ホプキンスはスペイバーン蒸留所設立に最適な場所を探していました。
スペイサイド地方は世界で最も清浄でミネラル豊富な水が湧き出る地域として知られ、ホプキンスは驚くほど透明度の高い手つかずの淡水、グランティ・バーンを発見しました。
豊富なサケやマスが生息する極めて清らかな水が、爽やかな風味を持つ極めて滑らかなウイスキーを生み出すと確信したのです。
自分の直感を信じ、当時一流の蒸留所建築家であったチャールズ・クリー・ドイグを雇ってスペイバーン蒸留所を建設しました。
モルト蒸留所初のドラム式モルティングを設置することで非常に狭い敷地がもたらす大きな難題を解決したスペイバーン蒸留所を1897年に設立。
125年以上経った今でもグランティ・バーンから水を引いている唯一の蒸留所です。
設立年であるこの年はヴィクトリア女王の在位60周年の年でもあり、女王のダイヤモンド・ジュビリー(60周年の記念式典)に合わせてウイスキーを造るために蒸留所を作ったと言われています。
ドアも窓もない状態で誰もが不可能だと思っていましたが何度か失敗を繰り返した末、12月に最初のスピリッツを樽に投入しました。
スペイバーン蒸留所は1916年にディスティラーズ・カンパニー社(DCL)に売却され1930年から4年間、一時閉鎖しています。
そして第二次世界大戦中の1939年に再び閉鎖し、スコットランド砲兵連隊の施設として使用されていました。
終戦間もない1947年に蒸留所は活動を再開し、1962年にスコティッシュ モルト ディスティラーズ (DCLのモルト部門)が吸収。
1991年には現在のオーナーであるインバー・ハウス・ディスティラーズに売却されました。
インバー・ハウス・ディスティラーズは2014年、生産能力を倍増させる拡張工事を開始。
ドイグが設計したスチルハウスはそのままに、新たに大型のスチルを設置して生産能力が2倍になったそうです。
インバー・ハウス・ディスティラーズが、ウイスキー・ディスティラー・オブ・ザ・イヤー2016(ウイスキー・マガジンのアイコンズ・オブ・ウイスキー)とスペイサイド・ディスティラー・オブ・ザ・イヤー2016(ニューヨーク・インターナショナル・スピリッツ・コンペティション)に選ばれたのは、このスペイバーン蒸留所の復活劇が無関係ではないでしょう。
スペイバーン10年シングルモルトは、アメリカンオークのバーボン樽とシェリー樽の組み合わせで熟成され、大胆なフレーバーと滑らかな後味を生み出します。
受賞歴はサンフランシスコ ワールド スピリッツ コンペティション金賞など豊富であり、スペイバーン蒸留所のフラッグシップとなっています。
飲んでみた感想
香り
第一印象は「まさにザ・スペイサイドモルトウイスキー」という香りですね。
花のような甘さと、枯れ草のようなくすんだ感じが同居していて、ピートも少し香ってるように思います。
ストレート
甘辛いですね。
甘味が最初少し続いて、そこに辛味が加わって、最後に程よいアルコール刺激。
口に含んだ瞬間はちょっと物足りなく感じるんですけど、すぐにしっかりとした味わいがやってきます。
最初に感じた甘味はいちごのようなちょっとフルーティーな甘味。
辛味もなんだかフルーティーな感じ。
さらにキウイフルーツのような苦味がちょっとあるかな。
二口三口飲んでいくうちに程よい酸味もあるなって感じました。
余韻には辛味とちょっぴり苦味があり、飲んでしばらく間を置くと辛口なウイスキーのような感じがします。
けど、もう一度口に含むとやっぱり甘いのですよ。
辛口でフルーティーな甘味があるという感じなんでしょうかね。
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加水
まず少しだけ水を足してみたいと思います。
ストレートと正反対というか、辛味の後ちょっぴり甘くて、余韻はやっぱり辛いという感じです。
フルーティな味わいはあまり感じられないですね。
割とシャープな飲み応えで、刺激はかなり強めです。
ツーンとしたアルコール刺激を味わいたい方は少しだけ水を加えると良いでしょう。
もう少し水を加えてトワイスアップにしてみます。
ストレートの味わいに戻った感じですかね。
辛味はかなり引っ込んで、甘味が前に出てきました。
そしてちょっぴりフルーティ。
ストレートの時にはいちごのような甘味でしたが、トワイスアップはちょっと熟したりんごのような感じ。
水とウイスキー1対1の濃さになっているはずなんですけど、それほど薄まった感じはしません。
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オンザロック
甘くて甘くて甘くて、辛味があって、酸味もあって、ちょっぴり渋くて、程よいアルコール刺激があります。
キウイフルーツのようなフルーティさもあるかな。
とても飲みやすいオンザロックです。
飲みやすいので、グイグイ飲み過ぎないようにしないといけませんね。
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水割り
りんごのような甘味と酸味があって美味しい水割り。
後味の余韻にちょっぴり苦味があるんですけど、これが本当に絶妙なアクセントになってます。
美味しい水みたいにグイグイいけちゃうわけでもないので飲み過ぎ注意とまでは言わないですけど、これは人によってはかなり飲み過ぎちゃうかもしれない水割りですね。
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ハイボール
フルーティなハイボールです。
このフルーティさを何かに例えるとすれば「ガリガリ君 梨」ですね。
梨サワーという感じですか。
酸味が強いんですよ 。
あとは甘味ですね。
氷が溶けて少し薄まってくると梅酒のような味わいにも感じられます。
好みはあると思いますが、不味くはないけど美味しいとも言えない。
ただ飲みやすいというのは確かですね。
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ウイスキーミスト
苦味走った感じで甘味もあって、ちょっぴり酸味といった味わいです。
あまり甘味はないんですけど、どことなくフルーティな感じは残ってますかね。
子供の頃に食べた「あけび」のような味わいがちょっぴりあります。
かなり渋めな味わいなので甘味のあるフルーティさを求めるのであればクラッシュアイスではなく、大きめの氷でハイボールにした方がいいんじゃないかな。
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総評
まず言えることは10年物のシングルモルトにしては、とてもコスパの良いスペイサイドモルトウイスキーだということです。
しかもかなり美味しいです。
いろんな飲み方をしてみましたがフルーティという印象が強いですね。
甘味と酸味が前面に出ていて、そこそこ辛味があり、そしてちょっぴり渋いといった感じでした。
一番のおすすめはオンザロックです。
甘味
酸味
苦味
辛味
燻味
塩味
刺激
コク
お気に入り度