9か月間ニュージャージー州の刑務所でを過ごした後フロリダに戻って、不動産投資や造船業を続けたそうですよ
スペック
名前 | カティサーク プロヒビション |
タイプ | ブレンデッド |
製造元 | BB&R(ベリー・ブラザーズ&ラッド) |
キーモルト | グレンロセス、ザ・マッカラン、ハイランドパーク |
アルコール度数 | 50度 |
容量 | 700ml |
購入時価格 | 2,728円(税込) |
甘味が強くコクがありマイルドな味わい
1920年「崇高な実験」と呼ばれる禁酒法は、米国におけるアルコールの製造、輸入、販売を完全に禁止するものでした。
しかし、ほぼ14年間続いたこの法律に隠れて、飲酒を支持する人たちは団結し秘密裏に酒類ビジネスを存続させていたのです。
これをチャンスと捉えたのが、ロンドンのワイン&スピリッツ商、ベリー・ブラザーズ&ラッドのオーナー。
米国の愛飲家にアピールするブレンデッドスコッチ ウイスキーの新ブランド「カティサーク」が1923年に誕生し、カティサークのケースは米国に密輸されました。
米国への密輸に加担したのはラム酒密売人としても有名なウィリアム・フレデリック・”ビル”・マッコイ船長。
彼は自らを「誠実な法律違反者」と考え、混じりけのない質の高い本物の酒を密輸入しているという評判から、”リアル・マッコイ”というニックネームがついたそうです。
その中にカティ・サークのケースがあったとか。
1933年に禁酒法が終わると、カティーサークの人気が急上昇。
1936年までに80,872ケース以上が販売されたのです。
2013年、禁酒法の撤廃から80年が経ち、「カティサークプロヒビション」が発売されました。
当時活躍した”リアル・マッコイ”ことウィリアム・フレデリック・”ビル”・マッコイへの敬意を表した記念のボトルになっています。
「カティサーク プロヒビション」は通常のカティサークよりも高いアルコール度数でボトリングされ、モルト原酒とグレーン原酒の配合も異なっているためか、通常のカティーサークとは明らかに違うように感じられます。
そして、アメリカンオークのシェリー樽が、このウイスキーのシグネチャーである繊細な香りをもたらしています。
飲んでみた感想
香り
ペンキのような匂いとお花畑のようなちょっと甘い香りが一緒に感じられますね。
アルコール刺激は短くツンときます。
ピートが多少香っているようにも思えますね。
ナフタリン(衣料用防虫剤)のような匂いもします。
香りの段階ではこれは甘苦いウイスキーなんじゃないかなという印象です。
ストレート
濃厚な蜂蜜のような甘味があって、辛味や苦味はそれほど強くないです。
後味はちょっぴりスモーキーなんですけど、それでも濃厚な甘味が後を引く感じです。
香りを嗅いで予感がした甘くて苦いっていうのは外れてはいないんですが、甘味70%苦み20%アルコール刺激と辛味で10%っていう感じですか。
余韻にピートを感じるわけなんですけど、これがなかなかの甘口なピート感という、何とも言えない味わいですね。
ストレートでグイグイ飲めてしまいます。
アルコール度数50%だからグイグイ飲んじゃうのはまずいような気がしますけどね。
加水
ちょっぴり水を足して飲んでみます。
ほんのちょっと水を足しただけなのに味わいがかなり変わりましたね。
スイートビター。
苦味がしっかりあります。
だけど基本はやっぱり甘味なんですね。
ストレートは濃厚な蜂蜜だったんですが。こちらは巨峰ですかね。
ということで、酸味もそこそこ感じられます。
後味の余韻に、甘口なスモーキーさがありますね。
ストレートよりもさらに華やかになった感じです。
トワイスアップにしてみます。
かなり甘味が消えて、ちょっと辛口な味わいになりました。
そして程よく苦味があり、後味にほんのりとスモーキーさがありますかね。
元々アルコール度数50%あるので、さすがに全然薄まった感じはしません。
味の変化がストレート、水ちょい足しでもかなり楽しめます。
お好みはそれぞれですが、僕はストレートが一番美味しく感じました
水ちょい足しも美味しいと思うんですが、ストレートのかなりどっぷり甘い感じが好きですね。
オンザロック
ストレートでは甘苦い感じだったんですけど、このオンザロックだと甘辛い味わいに変化しますね。
後味に苦味とスモーキーさがあります。
アルコール度数が高めの濃厚なオンザロックなので、甘めのミルクチョコレートなんかを口にしながら飲むと美味しいのではないかと思います。
氷が溶けて、だんだん薄まってくるとかなり優しい口当たりになってきて飲みやすいです。
かなりコクもあって、マイルドな感じとずっしりした感じが同居しているみたいですね。
水割り
スイートビターですね。
薄めにしてみてもあまり薄くなった感じがしない濃厚な水割りです。
甘味がかなり強くて、苦味はそこそこです。
口当たりは割と軽やかですね。
さらに言うと、とってもコクのある水割りだと思います。
僕の”水割り”に対する印象は比較的あっさりしていると言ったところなんですけど、この水割りはあっさりしていないです。
ですが、クドイとか飲みにくいわけでは無くて、とっても口当たりの良い美味しい水割りです。
ハイボール
甘味、酸味、苦味、辛味それぞれがとてもバランスよくそしてフルーティーな味わいの美味しいハイボールです。
ピートもきいていると思いますし、本当にいろんな味がうまく合わさって華やかなテイストになっています。
最初は甘味が強くて氷が少し溶けてくると酸味がアップしてくる感じですね。
このハイボールはレモンを絞ったりしない方が美味しくいただけると思いますよ。
レモンを絞らなくても柑橘系の味わいが出てますからね。
ウイスキーミスト
甘さ控えめでフルーティな味わいです。
ハイボールと同じく柑橘系の味わいを感じますが、こちらはオレンジピール感がありますね。
大きめの氷で作ったハイボールに比べると渋めではありますが、美味しくてかなりグイグイ飲めてしまいます。
甘さ控えめが好みな方はこちらを飲んでみるのもいいんじゃないでしょうか。
総評
甘味が支配しているという印象が強かったですね。
アルコール度数50%なのでかなり濃厚な味わいではあります。
それでいて甘味やフルーティーさもかなり強く、口当たりの良い濃厚なコクのある味わいのウイスキーという印象でした。
3年前ぐらいにも飲んだ記憶はあるんですけど、味の記憶が鮮明に残っていなかったんです。
今回飲んでみて、こんなに美味しいウイスキーだったのかと改めて思いました。
飲み方によってかなり違う顔を見せてくれて、どの飲み方でもそこそこ美味しく好感が持てますね。
どの飲み方でも美味しいんですけど、僕の好みとしてはストレートとハイボール。
しかも2500円前後で買えるのでコスパもとってもいいんですね。
アルコール度数50%の「カティサーク プロヒビション」が3000円以下というのは奇跡としか言えないです。
これはかなりお気に入り度が高いです。
甘味
酸味
苦味
辛味
燻味
塩味
刺激
コク
お気に入り度