アイラミスト ダブルピーテッド

ブレンデッド
ボウモア蒸留所を買い取ったジョン・モリソンは地域の雇用創出や経済発展に尽力しました
それも今はビームサントリーの傘下ですが

スペック

名前アイラミスト ダブルピーテッド
タイプブレンデッド
製造元マクダフ・インターナショナル
キーモルトラフロイグ
アルコール度数40度
容量700ml
購入時価格3,960円(税込)

スモーキーさが過度にならず、甘味や酸味とのバランスが秀逸

「アイラミスト」ブランドは、1927年に当時のアイラ島の領主、マーガデール卿の跡取り息子(ジョン・モリソン、後のマーガデール卿)の21歳の誕生日のために作られたものです。
英国全土から客人を招くにあたってアイラ島のウイスキーは、特徴であるスモーキーさが招待客には重すぎるかもしれないと考えられていました。
そこでジョン・モリソンは、ラフロイグの前オーナー、イアン・ハンターに生産を依頼。
ラフロイグ蒸留所のモルトウイスキーに、さまざまな高品質のハイランドモルトとスペイサイドモルトをブレンドした後、ローランド産のグレーンウイスキーでバランスを図り、最も気に入ったブレンドを「ピュア アイラミスト」と名付けました。
現代のビッグでピートなブレンデッドの先駆けと言われています。

1992年にマクダフ・インターナショナル社に買収されると、より幅広い市場にアピールするため、新しい商標、表現、パッケージで全面的な改革が行われました。
今では世界32カ国に輸出され、ボトルにはLord of the Islesのシールが貼られています。
これはアイラ島で生まれ、アイラ島の領主であったマーガデール卿とのつながりを表し、名前に「アイラ 」を含めることができる唯一のブレンデッドウイスキーということを示しています。

「アイラミスト ダブルピーテッド」は、その名の通りアイラミスト原酒の2倍のスモーキーさがあります。
原酒は、アイラ島産のバランスの取れたスモークの特徴を持つ、エレガントで多層的なスコッチです。
仕上がりは大胆なタバコ風味、シーソルト・キャラメルの甘味、複雑で個性あふれるウイスキーになっています。
ボトルのラベルは、ピートスモークの雲をあしらったダークなムードのデザインに変更され、ピート香の強さとエッジのきいたミステリアスな雰囲気を漂わせています。

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飲んでみた感想

香り

名前にダブルピーテッドってありますが、まさにそのものズバリです。
ピートの香りが強くとてもスモーキーな、いかにもアイラという香り!!
燻香の他に梅干しのようなちょっぴり酸っぱい匂いとクッキーのような香ばしさもあるかな。
します。

ストレート

スモーキーな味わいが直球で来るのではなく、甘味と一緒に口の中でふわっと優しく広がっていくような感じです。
匂いが梅干しのように感じたのが味の方でもあります。
ウイスキーに美味しい梅酒をほんの少し加えたような感じですかね。
口に含んだ瞬間にはほとんど感じない辛味が後味にしっかりあって、余韻もなかなか楽しめますよ。
子供の頃、苦くて飲めない薬をオブラートに包んで飲まされた記憶がありませんか?
よく「オブラートに包む」っていう言い方をするそのオブラートです。
「ド直球のアイラモルトはきつくて飲めないわ!」という方に「オブラートで包んだ」って言い方ができるウイスキーのような気がします。

加水

少しだけ水を加えて飲んでみるとスモーキーさが少し薄まって、その分酸味が強くなりました。
ストレートでも梅酒を加えたようなっていう言い方をしたんですけど、この酸味の正体は実はピートなのかな。
余韻には苦味があって、しばらく時間を置くと喉の奥の方に甘味を感じてきます。
ストレートより奥行きの深い味わいですね。

トワイスアップにして飲んでみます。
ストレートから水を少し加えて、さらに水を加えてトワイスアップまで薄まってきました。
甘味と苦味が前に出てきてスモーキーさは弱くなったように思えます。
でも、いきなりトワイスアップで飲んでいたら、もう少しスモーキーに感じるんじゃないかな。
これだけ水で薄めた割には飲み応えのある、ずっしりとした味わいです。

オンザロック

甘味と苦味が強く感じられてコクの深いオンザロックです。
もちろんスモーキーな味わいもあるんですけど、それはおまけ程度。
・・・と言ったら言い過ぎかもしれないけど、いい意味でアクセントぐらいの感じですかね。
とても味わい深い飲み応えのあるオンザロックだと思います。

水割り

とてもスモーキーで酸味も強めな甘口の水割りです(笑)
なぜ(笑)なのか?
意味もなく言い切った瞬間に笑ってしまったからです。
甘口な水割りというのを伝える前に、スモーキーで酸味が強めと言ったのが自分でも奇妙に思えたからなんでしょうね。
よくわからないと思われるかもしれませんけれど、この水割りを飲んでいただければ少し理解してもらえるんじゃないかな。
僕は率直に美味しい味わいだと感じました!

ハイボール

とても酸味のきいたスモーキーで、ややフルーティーな美味しいハイボールです。
ちょっと苦めなウイスキーベースの梅酒サワーの味わいですね。
実際に梅酒を作るベースのお酒は焼酎以外に日本酒だったり、ワインだったり、ブランデーだったり、ウイスキーもあるんですよね。
僕は梅酒祭りで何十種類か飲み比べた時にもそういうものがあって飲んでみました。
美味しいと思った梅酒のいくつか買ったんですけど、その中にもウイスキーベースというのがありました。
もしこの味が梅酒祭りにあったら速攻買いますね!
こんな嗜好の方にはめちゃめちゃおすすめなハイボールです。

ウイスキーミスト

とても甘口でフルーティーな酸味のきいたスモーキーなハイボールです。
・・・と言ったところで、ハイボールの項目の1行目を読んでください。
同じようなこと言ってるんですけど、並び順が違いますよね。
この細かい氷でソーダ割りにしたウイスキーミストではまず甘味を最初に感じました。
ほぼ一緒なんですけど、わずかな差と言えるのか、莫大な差なのかは何とも言えないです。
一口目を飲んだ時はほとんど一緒じゃないかなと思ったんですけど、二口、三口と飲んでいくと、いやいやこれは甘味が勝っているし、かなり違うんじゃないかなと思いました。
これもまた美味しいです。

総評

今までアイラミストのラインナップはいくつか飲んできたんですけど、今回、最もアイラを感じられた気がします。
「アイラミスト 8年」は見出しに『「アイラ」を期待しすぎると、チョット違うかも・・・」と書いています。
テイスティングした時、そう感じたのでしょうね。
それに対して今回の「アイラミスト ダブルピーテッド」は、かなりしっかり「アイラ」を感じました。
でもスモーキーさは過度にならず、甘味や酸味などもバランスよく味わえました。
ストレートで頂いた時にオブラートに包まれたとか霧に包まれたという言い方をしましたが、本当にその通りだと思います。
アイラモルトが霧に包まれた、まさに「アイラミスト」ではないでしょうか。
お値段も手頃なのでピーテッドというか、スモーキーなウイスキーが好きな方はぜひ一度飲んで見ていただきたいです。

甘味

5.0

酸味

5.0

苦味

4.0

辛味

4.0

燻味

7.0

塩味

3.0

刺激

4.0

コク

6.0

お気に入り度

9.0
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