復活(Revival)して、進化(Evolution)する、なんだかドラマを感じますね
スペック
名前 | グレングラッサ エボリューション |
タイプ | シングルモルト |
製造元 | グレングラッサ蒸留所 |
アルコール度数 | 50度 |
容量 | 700ml |
購入時価格 | 4,158円(税込) |
ケーキのような香りと奥深い風味、飲み方次第で広がる魅力
1875年、グレングラッサ蒸留所は地元の起業家ジェームズ・モアと甥たちによって創設されました。
スコットランド北東部のポートソイとサンデンド村の間に位置する綺麗な水源と豊富な大麦畑の近隣にある土地です。
シングルモルトウイスキーの生産を行いながらも、ブレンデッドウイスキーの需要増加に伴い、カティ・サークやフェイマスグラウスなどのブレンデッドウイスキーの原酒を生産していました。
1892年、ハイランド・ディスティラーズがグレングラッサ蒸留所を買収しましたが、1907年から長い間閉鎖することになりました。
市場の好転により1960年に再開するも、1986年に不況とブレンデッドウイスキーの原酒の需要減少により再び閉鎖されます。
以降、蒸留所は20年以上も休眠状態となり、解体の危機に直面しました。
1986年、不況の影響で閉鎖されましたが、2008年にスカエントグループが買収し、再建と生産再開が行われました。
その後、2013年にベンリアック蒸留所が買収し、現在はベンリアック蒸留所を買収したブラウン・フォーマン社がグレングラッサ蒸留所の所有者となっています。
ジャックダニエルのブランドでも知られる世界的な酒類企業であるブラウン・フォーマン社のブランド力を強化し、独自のウイスキーラインアップ、世界的な発展を図っています。
グレングラッサ蒸留所のウイスキーはハイランドらしいフルーティーでミルキーな風味が特徴です。
沿岸倉庫で熟成されたウイスキーは、海風と潮の影響を受けた独特の味わいを生み出します。
「グレングラッサ エボリューション」は蒸留所の復活第 2 弾になります。
テネシー産のファーストフィルバーボン樽を使用して造られ、アルコール度数は50%で、チルフィルターと人工着色料は使用していません。
フルーティーな風味に沿岸の個性、バニラとキャラメルの香りなど、まろやかで複雑な風味で一口飲むごとにユニークな味わいが楽しめるなどの評価があります。
飲んでみた感想
香り
ケーキ屋さんに入った時のような匂いがします。
香りはあまり強くないというか、むしろ弱めですね。
これから飲むものの香りとして感じるのは美味しいイメージです。
ウイスキーも種類によってはこの段階でアルコール刺激が強く来るものがありますが、これは穏やかな香りです。
ストレート
塩味、酸味がまずしっかりきいていて、その後から優しい甘味が口の中に広がっていく感じですね。
後味とか余韻に残っているのもウイスキーを飲んだというより、甘いお菓子を頂いた時のような感じなんです。
最初に香りを嗅いだ時にケーキ屋さんていう表現をしたんですけど、まさに美味しい生クリームを使ったショートケーキを口に含んだ後のような感覚です。
喉を通る時にある程度刺激がはっきり感じられてウイスキーだなっていうのがしっかり伝わってくるんですけど、それがなければアルコールっていう感じがしないかもしれないですね。
加水
最初は水を少しだけ足して飲んでみます。
ちょっと水を足しただけでも甘味が引っ込んで、辛味や苦味が前に出てきました。
塩味、酸味は後味のところでしっかりあります。
もちろん甘味が全く無くなったわけではないんですけど、本当にわずかですかね。
その代わりにアルコール刺激は強めになりました。
個人的に僕は水を足さずに飲んだストレートの方が美味しく味わえました。
水ちょっとでこんなに変わるのかという感想です。
ではもう少し水を加えてトワイスアップにしてみましょう。
さらにアルコール刺激が強くなって、塩味と酸味が前に出てきてます。
そして苦味かな。
余韻に残るのはちょっぴり辛味です。
水をほんの少し加えるよりはトワイスアップのほうが飲みやすいと個人的には思います。
オンザロック
「辛味と甘味の調和」っていうタイトルをつけたくなるような味わいです。
アルコール刺激はちょっと強めなんですけど、何しろ辛味と甘味がバランスよく、じっくり美味しく味わえるオンザロックだと思います。
苦味、酸味なども無いわけではないんですけど、相当奥に引っ込んでる感じですね。
このオンザロックはいわゆる「リッチテイスト」だと思います。
水割り
オンザロックとほぼ同じ感想です。
水で薄めたのでオンザロックの氷が溶けたのと同じ状態だと思いますが、アルコール度数が50度と高めなせいなのか、あまり薄まった感じがしません。
しいて言えば、アルコール刺激は弱めになって口当たりが優しくなりましたね。
水割りもオンザロックと同じような楽しみ方が出来るので、刺激が欲しい時には氷だけで飲む、刺激が弱めの方がいい時は氷がかなり溶けた状態もしくは水割りにするっていうのがいいんじゃないでしょうか。
どちらも基本的な味わいはあまり変わりません。
ハイボール
重厚というか濃厚な味わいのハイボールです。
甘味、酸味、辛味、苦味それぞれがしっかり主張しているんですけど、バランスよく交わって、とても華やかな味わいなんですよ。
おそらく炭酸を加えることでこのウイスキーが持っている基本的な細かいいろんな味わいが泡とともに一気に吹き出してきたんじゃないかなと思えるような感じですね。
ウイスキーミスト
これもハイボールとほとんど同じ感想なんですが、しいて言えば甘味がちょっと引っ込んだかな。
大きめのつぶの氷で作ったハイボールが薄まってくるとこんな感じかなっていうところに落ち着いてしまいました。
今まで飲んできたウイスキーのほとんどは大きめな粒の氷のソーダ割り・ハイボールと細かい粒の氷のソーダ割り・ウイスキーミストの違いってかなりはっきりしたんですけど、このウイスキーに関してはあまり変わらないですね。
総評
香りからストレートでも飲むところまでは甘いショートケーキのような菓子みたいな味わいを感じてそれがすごく美味しかったんですね。
そのあといろんな飲み方で味わったわけなんですが、僕の好みはストレートが一番美味しかったかな。
全部飲み終わって振り返るとストレート、オンザロック、水割りが美味しかったですね。
もちろん僕の個人的感想なので違うと思う方もいらっしゃると思います。
今回はよく行く近所の酒屋さんで3780円税込でも4158円で購入しました。
この値段でこの味わいはかなりお得な感じです。
ネット販売で見ると5000円を超えていることが多いようです。
お得な値段と出会えることもあるので、ぜひ近所の酒屋でも探してみてください。
甘味
酸味
苦味
辛味
燻味
塩味
刺激
コク
お気に入り度