ブラックボトル キャプテンズ カスク

ブレンデッド
ラベルの「キャプテン」はブランドストーリーに登場する“象徴的存在”なんだって。
「ブレンドの舵を握る男」「樽を見極める者」といった意味合いで名付けられているようです。つまり“キャプテン”とは、造り手の象徴なのです。

スペック

名前ブラックボトル キャプテンズ カスク
タイプブレンデッド
製造元ゴードン・グラハム・アンド・カンパニー社
キーモルトブナハーブン
アルコール度数46.3度
容量700ml
購入時価格4,048円(税込)

ソーダ割りこそが、このウイスキーの本領

「ブラックボトルキャプテンズカスク」は、スコットランドの老舗ブレンデッドウイスキーブランド「ブラックボトル(Black Bottle)」からリリースされている特別仕様のウイスキーです。
本品は、ブラックボトルが展開する実験的シリーズ「アルケミー・シリーズ(Alchemy Series)」のひとつであり、ブレンド技術の限界に挑む意欲作として位置づけられています。
通常のブラックボトルと比べて、より個性と強さを際立たせた仕様になっており、ウイスキー愛好家の間でも注目を集めています。

「キャプテンズカスク」は、ブレンデッドウイスキーでありながら、モルト比率を高めに設定しているのが特徴です。
ベースとなるのはアイラ島を含む複数のスコットランドの蒸溜所の原酒で、スモーキーさや潮気を感じさせるアイラモルトの存在感が印象的です。
また、「キャプテンズカスク」の名のとおり、特別に選ばれた樽での熟成が行われており、一般的なブラックボトルよりも樽の影響を強く感じられる仕上がりになっています。
具体的には、ファーストフィルのバーボン樽やシェリー樽の使用がうかがえるような、濃厚な香味と複雑さが特徴です。

ブランドとして明言されているわけではありませんが、ブラックボトルにはブナハーブンやカリラ、アードベッグなどアイラ島の蒸溜所のモルトがブレンドされていると考えられています。
「キャプテンズカスク」においても、これらの個性豊かな原酒がしっかりと骨格をつくっており、ピートスモークや海風のようなニュアンスが感じられます。
グレーンウイスキーに関しても、滑らかで穏やかなものを使用することで、全体の調和と飲みやすさを保ちつつ、モルトの個性を引き立てています。

「ブラックボトルキャプテンズカスク」の大きな特徴のひとつが、高めに設定されたアルコール度数です。
通常のブラックボトルが40%であるのに対し、キャプテンズカスクは46.3%でボトリングされています。
この数値は、いわゆる「ノンチルフィルター(冷却濾過なし)」での瓶詰めを示唆しており、ウイスキー本来の風味やオイリーさ、旨味を損なうことなく残していることが魅力です。
実際、舌の上で広がる厚みや余韻の長さには、この高めの度数が大きく寄与しています。

よりパンチがあり、ピート香や熟成感、そして高いアルコール度数による飲み応えが魅力です。
価格帯的にも手頃で、コストパフォーマンスの高さが光ります。

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飲んでみた感想

香り

グラスに鼻を近づけて、しばらく匂いを嗅いでいたんですけど、最初のうちはウイスキーだなっていうことぐらいで、あまり刺激もあまりないし個性が伝わってこなかったんですよ。
45秒ぐらい経ってじわじわと繊細な香りがしてきましたね。
干し草のような匂いとレーズンのようなフルーティーな酸っぱさを感じます。
そして練乳のような甘い香りがうっすらとありますかね。

ストレート

期待に違わずスモーキーです。
ピート、日本語で言うと泥炭。
僕もよくわからないんですけど。
知ったかぶりして言うと土の中で石炭になりきれていないやつみたいなもんだと思っているんですが、「ブラックボトル 10年」のスモーキーさは石炭より木炭ですね。
香りのところで言った炭火焼きっていうところに繋がるんだと思いますけど。
スモーキーさ以外のところだと、甘味と辛味がしっかりあります。
塩味もそこそこあってバランスはグッド!
僕の個人的な好みの味です。

加水

まずは少しだけ水を加えて飲んでみます。
酸味が強く感じられて、その後は辛味ですかね。
程よく塩味もあって最後には苦味、甘味です。
ストレートより軽やかに飲めます。

もう少し水を加えてトワイスアップにして飲んでみます。
苦味、酸味、辛味、塩味、ちょっぴり甘味といったところで、華やかな味わいになりました。
アルコール度数が高いのもあってか薄まった感じは全くないですね。

オンザロック

甘味と辛味が交錯して甘口なのか辛口なのか判断できない味わいです。
他のウイスキーでも甘味があって、辛味があってというのはいくらでもあるんですが、ここまで辛味も辛味もしっかりと主張してこられると「甘口ですね」とも言えるし「辛口だね」というのもありになります。
こういう言い方で感じ取っていただけるでしょうか。
氷が少し溶けて薄まってくると辛味の方がだんだん勝ってくるのかなという気もします。
この甘味と辛味に翻弄されてはいますが。フルーティーでもあり酸味や塩味などもしっかりと味わえます。

水割り

やや苦めな甘口です。
いわゆるスイートビターってやつですかね。
濃さとしてはトワイスアップとあまり変わらないんですけど、水割りだとちょっぴり薄まった感じが否めません。
余韻に辛味が少し感じられます。

ハイボール

濃いめのレモンサワーみたいな味わいですかね。
とてもフルーティーで、かなり強めに酸味を感じます。
レモンサワーとは言ったんですけど、オレンジっぽさもあるんですよ。
というより、レモンサワーにオレンジピールを加えたっていう方が正しいのかもしれません。
・・・その辺は感じ取ってください。
酸味以外に味わいとして何があるかっていうことなんですけど、甘味はなくはないですよ。
他にも塩味とか苦味とかきっとあるんでしょうけど、もう強い酸味のフルーティーさでほぼ完結しちゃってます。
あまり言うと分かりづらくなるのでまとめてしまうと、柑橘系のフルーティさがあってとても美味しいハイボールです。

ウイスキーミスト

これはオレンジサワーに近いかな。
ハイボールほど飛び抜けた酸味ではないんですけど、やはり柑橘系のフルーティーさはしっかりあります。
ハイボールの時はレモンサワーとかオレンジっぽさとか言ったんですけど、ウイスキーミストにはオレンジサワーとちょっと巨峰のような感じ。
言ってしまえばオレンジサワーに巨峰の皮をむいた粒を23個入れたような味わいでしょうかね。
これはこれで美味しく飲めます。
この細かい氷でソーダ割りにしたウイスキーミストの方がハイボールよりもコクがあると思います。

総評

ソーダ割りで飲むのがおすすめというのが僕の個人的感想・評価です。
ストレートでも美味しくいただけましたけど、今一つなところがありました。
オンザロックでは甘味と辛味がバチバチでしたから、理解不能になりそうなぐらい味覚を感じる脳の部分が混乱状態になりました。
トワイスアップは華やかな味わいだったりもしたんですけど、ハイボールの美味しさが半端なかったですね。
強い酸味の柑橘系な味わいが嫌いでなければ是非、一度飲んでいただきたいと思います。
少し酸味を控えめにしたいのならクラッシュアイスでソーダ割りにするトワイスアップもおすすめです。

甘味

5.0

酸味

5.0

苦味

5.0

辛味

4.0

燻味

1.0

塩味

4.0

刺激

2.0

コク

6.0

お気に入り度

8.0
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