スペック
名前 | ジュラ 12年 |
タイプ | シングルモルト |
地域 | アイランズ(ジュラ島) |
製造元 | ジ・アイル・オブ・ジュラ・ディスティラリー社 |
アルコール度数 | 40度 |
容量 | 700ml |
購入時価格 | 4,180円(税込) |
オンザロックは濃厚で上品な味わい
ジュラ島は、アイラ島からフェリーで5分しか離れておらず、面積も同じくらいの島。
でも、人の数もウィスキー蒸留所の数もはるかに少ない島です。
1つの道路、1つのパブ、1つのホテル、1つの商店、そして1つのジャグジー。
島は6,000頭近いアカシカの生息地としても知られています。
そんな騒音や雑踏から離れた場所で作家・ジョージ・オーウェルはディストピア小説の金字塔『1984』を完成させたと知られています。
200人ほどの住民のほとんどが、1つの蒸留所と関係しています。
島でのウイスキーづくりは1502年まで遡りますが、1810年に島の所有者であるアーチボルド・キャンベルによってジュラ蒸留所が正式に設立されました。
蒸留所はクレイグハウス、スモールアイルズ、カリラ ナン アイリーン、ジュラなど、さまざまな名前で呼ばれていましたが、1901年のウイスキー大不況で閉鎖されるまで、大きな名声を得ることはありませんでした。
離島での運営には常にコストがかかり、本土との直接の交通手段がない(フェリーはすべてアイラ島を経由しなければならない)ことも存続の妨げとなっていたのです。
ジュラは60年以上も停止していましたが、1963年、島の土地所有者であるロビン・フレッチャーとトニー・ライリー・スミスの2人は、島の人口減少を食い止めるために、再びウイスキーづくりを始めることを決めました。
チャールズ・マッキンレー社の資金援助を受け、著名なデザイナー、ウィリアム・デルム・エヴァンズを起用し、大規模で近代的な蒸溜所を建設。
1974年にジュラがシングルモルトとして販売を開始、1978年には現在の規模に至りました。
12年の歳月をかけて熟成された、濃厚で力強いジュラのウイスキー。
蒸留所がシグネチャーシリーズと呼んでいるものの、再始動と立ち上げの中核商品です。
ジュラ 12年は、バーボン樽で熟成させた後、オロロソシェリー樽で仕上げています。
ジュラの中でも最も強烈で力強いウイスキーですが、蜂蜜のような甘さ、バナナや柑橘類のフルーティさ、スパイスなどが感じられる親しみやすいウイスキーで、ジュラの入門編として最適と言われています。
飲んでみた感想
香り
畳の匂いと蚊取り線香が混ざったような感じですかね。
それと一緒になんか甘味のある花の匂いもします。
あとちょっぴりオリーブオイルを焦がしたような感じ。
最後に墨の匂いがしました。
ストレート
割とまろやかな甘みと、スッキリとした辛味、適度なアルコール刺激がありますね。
後味はほんのりスモーキーです。
そしてちょっぴりマンゴーのようなフルーティーさが感じられます。
口当たりは比較的滑らかです。
加水
最初にちょっとだけ水を加えてみます。
甘さがより強くなりました。
そして少し塩味が出てきた感じです。
トワイスアップにしてみます。
わずかに苦味が強くなりましたけど、とても口当たりが良くてフルーツワインのような感覚で飲んでいけます。
後味はスモーキーです。
オンザロック
蜂蜜のような甘みです。
それも濃厚な感じで上品な味わいかな。
アルコール刺激というのはここではあまり感じません。
後味は苦味とちょっぴり辛味。
印象としては典型的な BitterSweet ですね。
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水割り
オンザロックよりもちょっと甘さ控えめになりました。
水をこれだけ加えてもコクがしっかりあ るんです。
ここでも後味はスモーキーです。
ハイボール
苦くてフルーティーです。
酸味もそこそこ強いと思います。
欲を言うと、もう少し甘味が欲しいかなっていうところでしょうか。
ハイボールだとウイスキーの悪い面がちょっぴり出ているかもしれないです。
ウイスキーを飲み慣れてない人に飲ませるのはちょっと勇気がいりますね。
初めてのウイスキーがこのハイボールだと、ウイスキー好きにはなってもらえないのかな。
もう少し甘味があれば相当おいしいと思います。
![](https://cask.blue/wp-content/uploads/2021/12/50510-500.jpg)
総評
ストレート、トワイスアップ、オンザロックだととても美味しかった。
ハイボールがかなり残念だったので、このウイスキーはあまりいろんなもので割らない方が美味しくいただけるんじゃないかなという印象です。
特に個人的な好みとしてはオンザロックですね。
じっくりと時間をかけて味わっていきたい飲みごたえでした。
全体的に程よい甘味、そして苦味っていうのがどの飲み方でも感じられます。
でも「絶対このウイスキーがいい」かと言うと、ちょっと決め手に欠けるかなと思います。
これをすすんで買いに行こうというところまではいかないかな。
たまたま手元にあったら オンザロックで味わいたいと思います。
甘味
酸味
苦味
辛味
燻味
塩味
刺激
コク
お気に入り度