スペック
名前 | ロッホローモンド シングルグレーン |
タイプ | シングルグレーン |
地域 | ハイランド |
製造元 | ロッホローモンド蒸留所 |
アルコール度数 | 46度 |
容量 | 700ml |
購入時価格 | 3,190円(税込) |
本物のシングルグレーン
ロッホローモンド蒸留所の名前の由来はスコットランドで最も絵になると言われている有名な湖、ローモンド湖です。
1814年、ローモンド蒸留所はローモンド湖の北端にありました。
残念なことに、昔の記録が少なく、この蒸留所の閉鎖日は不明だそうです。
一時は閉鎖されたロッホローモンド蒸溜所ですが、1965年にリトルミル蒸留所の元オーナーによって設立されました。
1966年にリトルミル蒸溜所の敷地内に移転してから最初の蒸留が行われました。
1984年に蒸溜所は再び閉鎖されますが、1987年にアレクサンダー・ブロッホ&グレンカトリン社に経営権が移り、モルトの生産を再開しました。
1994年にはグレーンウイスキーの生産が始まり、当時スコットランドで唯一、同じ敷地内でグレーンウイスキーとモルトウイスキーの両方を生産している蒸溜所でした。
3基のスチルを備えた独自な構造を持っていて、シングルグレーンウイスキーやスペシャルエディションウイスキーを製造する能力と自給自足の能力を持っているそうです。
また、ロッホローモンド蒸留所は、敷地内に樽製造所を所有している蒸溜所で、樽の修理や焦がしは厳格な基準で行われています。
「ロッホローモンド シングルグレーン」は、最高品質の麦芽のみを使用して慎重に蒸留されています。
一般的には、グレーンには大麦麦芽以外の穀物が使われることが多いですが、このウイスキーは原料に大麦麦芽のみを使用しています。
連続式蒸留器で蒸留された麦芽100%で作られるシングル・グレーンは、スコットランドでは唯一のもので、ピーテッドとアンピーテッドの2つのタイプがあり、今回紹介するのはアンピーテッドです。
マスターブレンダーの監視のもと、最高級のアメリカンオーク樽で熟成させることで、味と香りの調和を実現しました。
飲んでみた感想
香り
シンナーのようなツンと来る香りですね。
かなり刺激が強いです。
鼻を近づけていられないほど強烈!
その奥に何の香りがあるのかなと思って頑張って探ってみるんだけど、刺激に負けてなかなか辿り着けないです。
ちょっとむせてしまいました。
頑張って頑張って嗅いで行くと、ウッディさを感じてきました。
材木っぽいので、シンナーのような香りと混ざると木造の新築住宅という感じの香りなんですよね。
あと革張りのソファーみたいな臭いがします。
一言にまとめると、新築の木造住宅のリビングに少し高級な革張りのソファが置いてあるというそんな感じですかね(笑)
ストレート
香りで散々色んなことを言ったんですけど、飲んでみると確かに強烈な刺激はあるものの、それと一緒に甘くてフルーティーな味わいが付いてきます 。
そして後味に苦味が少し残ります。
このフルーティーさは何に近いのかっていうと・・・ライチかなぁ?
水を加えたらもう少し美味しく飲めるんじゃないかなと思います。
加水
始めにちょっとだけ水を足してみました。
刺激がぐっと抑えられて甘味が前に出てきましたよ 。
熟しきってないイチゴみたいな感じですか。
若干酸味のあるフルーティーさです。
ストレートよりは随分飲みやすい。
もう少し水を加えてトワイスアップくらいにして飲んでみます。
むちゃむちゃ美味しいです!
アルコール刺激がまだ少し残ってるので、ちょっぴり辛口な感じもするんだけど全体としては甘いですよ。
ここまで飲んでみて思うのは、モルトウイスキーとはだいぶ違うということ。
トワイスアップの状態で辛味も苦味もありますし、甘味やフルーティさもあるんですけど、全部が直球でくる感じなんですよ。
「ザ・お酒」ですね。
焼酎やウォッカ、ジン・・・そういうスピリッツ系が好きな人にはかなりいいんじゃないかなっていう味わいです。
オンザロック
ガツンと来るんじゃないかなという覚悟をしながら飲んでみました。
・・・やはりかなりキンキンにアルコールっていう感じですね。
甘味が奥の方にあるのはわかるし、辛味や苦味とかもあるのは確かなんだけど、まずはアルコールです。
スピリッツ系に近いのかな。
「ザ・アルコール」
そんな感じですね。
水割り
僕は水割りって元々あんまり好きじゃないんだけど、今回は相当期待感をもっていんじゃないかなと・・・。
この飲み方だと甘味はしっかり出てきます。
辛味も適度に感じられて美味しいですね。
ハイボール
とても辛口なハイボールです。
でも フルーティーさもしっかりあります。
レモンとかそういう柑橘系のフルーティーさ。
度数の高い缶チューハイなど飲み慣れてる方には良いのかな。
総評
今回初めてスコッチのシングルグレーンっていうものを飲んでみたんですけど、モルトウイスキーとはかなり違った趣ですね。
どちらかと言うとスピリッツという感じがします。
ロッホローモンドは「オリジナル」というシングルモルトを飲んだことがありますし、ロッホローモンド蒸留所で作られているブレンデッドウイスキー「クランスマン」も飲んだことがあります。
確かクランスマンはグレーンの比率が高かったんですよ。
表記でも「モルト、グレーン」ではなく「グレーン、モルト」と書いてあるくらいです。
ということは、このシングルレーンとオリジナルというシングルモルトをあわせると、クランスマンみたいな味になるのかっていう想像をしてしまいました。
・・・ということで、今から試してみます。
まずロッホローモンドシングルグレーンを15ml+ ロッホローモンドオリジナル・シングルモルト10 mm という比率でハイボールを作ります。
そして同じ量クランスマン25 mm でハイボールを作りました。
飲み比べてみます。
クランスマンのテイスティングを読んでもらえばわかるんですけど、ウッディさがありながらフルーティで・・・ストロベリーソーダみたいなこと言ってたじゃないかと思うんですけど、まさしくそんな感じですね。
甘口で飲みやすいんですよ。
次にシングルグレーン+オリジナル・シングルモルトのハイボールを飲んでみます。
あー、なるほど・・・クランスマンの味をちょっと濃くしたような感じなんだけど、とても似てます!
・・・あっ、そうか!今ちょっと見えてきた気がするんだけど、実はアルコール度数が違うんですね。
クランスマンが40度でロッホローモンドシングルグレーンは46度あるから、ここでちょっと濃い感じになっちゃったんですね。
もうちょっと炭酸を足すとどうなのかな?
これだとかなり近い味になります。
やはりロッホローモンド蒸留所で完結しているブレンデッドはこういう感じで造られてるんでしょうね。
もちろんもっといろんなモルト原酒とかグレーン原酒が混ざってるんでしょうけど。
ちょっと回り道しちゃいましたけど、ロッホローモンドシングルグレーンの点数は60点ですね。
スコッチウイスキーって考えると、この刺激の強さがどうしても気になります。
グレーンウイスキーなのでしょうがないかなとは思うんですけど。
刺激の強さとスピリッツぽさがどうしても点数がつかない理由なので、モルトウイスキーと比べること自体が間違ってますが・・・。
でも、これがブレンデットウイスキーの原酒って考えた時に相当使えるお酒なんだろうなって思います。
単体で飲むよりはモルトウイスキーと混ぜて飲んでみるのがいいんじゃないかな?
ロッホローモンドのモルトウイスキー以外とのブレンドはまた機会があったらやってみたいと思います。
甘味
酸味
苦味
辛味
燻味
塩味
刺激
コク
お気に入り度