スペック
名前 | シーバスリーガル エクストラ 13年 アメリカンライカスク |
タイプ | ブレンデッド |
製造元 | シーバス・ブラザーズ社 |
キーモルト | ストラスアイラ、グレンリベット、ロングモーン、ベンリアック |
熟成樽 | ライウイスキー樽 |
アルコール度数 | 40度 |
容量 | 700ml |
ちょっぴりアメリカンテイストなブレンデッドスコッチ
19世紀、ジョンとジェームズのシーバス兄弟はアバディーンの「キングストリート13番地」で既成概念にとらわれずに広い視野を持って、世界中からさまざまなスピリッツやスパイスを輸入していました。
そんなシーバス兄弟にインスパイアされ、「シーバスリーガル エクストラ 13年」シリーズが生まれたのです。
「シーバスリーガル エクストラ 13年 アメリカンライカスク」は、1909年に初めてシーバス リーガルがアメリカに上陸し、ニューヨークを席巻したその歴史に敬意を表し製造されました。
このウイスキーの一部はアメリカンライカスク(ライ麦を主原料とするライ・ウイスキーを熟成させる樽)で仕上げられており、長くまろやかな味わいを実現しています。
シーバス ブラザーズのブレンディング・ディレクターであるサンディ・ヒスロップは、次のように述べています。
「シーバスとアメリカの関係は禁酒法時代の13年間(注:1920年1月から1933年12月)を乗り越え、特別なこのシーバスエクストラの熟成年数表記にそのことが記されています。厳選されたカスクフィニッシュは、シーバスのハウススタイルにアメリカのアクセントを加えており、今日のウイスキー通の方にもきっと気に入っていただけると思います。」
アートワークは、「オロロソ シェリーカスク」同様、ストリートアーティストのグレッグ・ゴッセル氏が担当しています。
シーバスリーガルの伝統とキングストリート13番地のエンポリウムの映像、そしてアメリカの歴史が融合を表現し、青と赤と白を用いて象徴的な星条旗がボトルと箱を飾り、米国へ賛辞を表しています。
飲んでみた感想
香り
ウッディですね。
切り出したばかりの新しい材木のような匂いです。
そして、ハチミツのような濃厚な甘い香りとバニラのような爽やかな甘い香りが一緒に感じられます。
そこそこのアルコール刺激とマジックインキのような臭いが少ししますかね。
ストレート
黒糖のような甘味そして、スパイシーな辛味があって、さらには塩味もそこそこ効いてますね。
後味にちょっぴり苦味があって、同時にアールグレイのような余韻があります。
酸味も程よく効いていてバランスがいいですね。
加水
まずちょっとだけ水を加えてみます 。
辛味と塩味が前に出てきました。
甘味は後ろに引っ込んだ、とは言うもののそこそこ強いですね。
ストレートとやってくる味の順番が変わったという感じでしょうか。
こちらの方が僕は飲みやすいと思います。
後味にちょっぴりスモーキーさと酸味がありますかね。
トワイスアップにしてみます。
滑らかになって、より甘口な感じになりました。
後味に辛味と苦味があるんですけどこれがいいアクセントになっています。
まさに「ウイスキーと水のカクテル」といった味わいで、水を足した分薄まったっていう感じではありません。
オンザロック
塩味、辛味、酸味に続いてしっかりした甘味が味わえます。
最近飲んでないので朧げな記憶なんですが、バーボンウィスキーのフォアローゼスなんかに通じるテイストじゃないでしょうか。
コクがあるんですけど、割とライトな飲み口ですね。
個人的な感想なんですけど、オールディーズって言うか・・・具体的に言うと60年代から70年代にヒットしたCCR(クリーデンスクリアウォーターリバイバル)なんかの曲を聴きながら飲みたくなるような味わいです。
分からない人もいると思いますけど、僕はそういう世代なのでそんな感じがしました。
水割り
メロウテイストと言っていいんじゃないですか。
かなり優しいと言うか柔らかい味わいの、飲みやすい水割りです。
今までウイスキーは美味しくないと思っていた方にこの水割りをぜひ飲んでいただきたいと思います。
おそらくウイスキーの概念が覆されるんじゃないでしょうか。
甘いとかジューシーフルーティーなどという感じが程よく共存しているようなテイストです。
辛味や苦味などはほとんど無くてとても口あたりの良い上品な味わいですよ。
ハイボール
ウッディでフルーティー、そして甘口で飲みやすいハイボールです。
後味に程よくちょっぴり酸味や苦味と、スモーキーさがありますね。
これはもしかして何も知らされずにポンとだされて飲んだらバーボンだと思うかもしれません。
とても上品な口当たりなんです。
柔らかい飲み心地でとても美味しいと思いますよ。
オンザロックや水割りなどでももちろん美味しく飲めたんですけど、ハイボールだと尚更このウイスキーの実力が発揮できてるんじゃないかなと思います。
ウイスキーミスト
ウッディでジューシーな飲みやすい味わいです。
ちょっとマスカットを思わせるような酸味もあって、なおかつ後味にはほんのりスモーキーさもあり、奥ゆきの深い飲み応えですね。
先ほどのハイボールと飲み比べてるんですけど、このミストスタイルの方が重厚な味わいに思えます。
本来なら薄まっていくのが速いので、こっちの方がさっぱりしそうなもんなんですが、むしろ濃いです。
総評
どの飲み方でもウッディさがあって、それがいい意味でいきていると思います。
オンザロックや水割り、ハイボールなど冷やしていくとちょっぴりバーボンのようなアメリカンテイストを感じることもできます。
それでもやはりスコッチの基本はブレていないので、多彩な味わい方ができるのではないでしょうか。
今回イオンリカーで4300円くらいで購入しましたが、妥当な値段かなと思っています。
以前テイスティングしたちょっと近い路線の「ジョニーウォーカー レッドライフィニッシュ」は、今は終売品とはいえ、購入時価格は2000円以下だったので、コスパの面で比べると優れています。
ですが、味わい的には「シーバスリーガル エクストラ13年 アメリカンライカスク」の方がリッチです。
もちろんとても美味しいウイスキーだと思います。
甘味
酸味
苦味
辛味
燻味
塩味
刺激
コク
お気に入り度