・・・どんぐりなんですよ!
スペック
名前 | シーバスリーガル ミズナラ 12年 |
タイプ | ブレンデッド |
製造元 | シーバス・ブラザーズ社 |
キーモルト | ストラスアイラ、グレンリベット、ロングモーン、ベンリアック |
熟成樽 | 水楢樽 |
アルコール度数 | 40度 |
容量 | 700ml |
購入時価格 | 3,278円(税込) |
日本への旅から生まれた「シーバスリーガル ミズナラ」
1801年、ジョン・フォレストがアバディーンで食料品とワインの商店を設立しました。
その後、店はウィリアム・エドワードに引き継がれ、1838年にジェームス・シーバスが加わりました。
シーバスリーガルは、1909年に25年物の高級ブレンドとして発売され、すぐに米国で確固たる人気を獲得することになります。
シーバス・ブラザーズ社はグラスゴー近郊のペイズリーに本社を置き、スペイサイド地方(オークニー諸島のスキャパを除く)に14のスコットランド産モルト蒸溜所とグラスゴーのストラスクライド・グレーン蒸溜所を運営しています。
また、ロンドンとプリマスにジン蒸留所を所有し、スコットランドの複数の場所にブレンディング、瓶詰め、倉庫の施設を保有しています。同社は34の拠点で合計1,600人の従業員を雇用しています。
シーバス・リーガルやバランタインのブレンデッドスコッチでよく知られており、バランタインはジョニー・ウォーカーに次いで世界で2番目に売れているスコッチウイスキーであり、シーバス・リーガルは3位に入っています。
シーバスのマスターブレンダーであるコリン・スコットは、日本を旅しているときにインスピレーションを得て、日本人の味覚に合わせたブレンドを作ることを決意したそうです。
そのためには、ミズナラの樽をベースにするのが一番でした。
ミズナラ樽について、あまり知らなかったのでちょっと調べてみました。
ミズナラは幹や枝に含まれる水分が多く、燃えにくいことから漢字では「水楢」と書き、硬くて浸透性の高い木材を持つ木です。
樽を作るには樹齢200年以上の木が必要であること、そのためミズナラ樽はかなり高価なものになってしまいます。
良質な北海道産のものは「道産の楢」(ジャパニーズオーク)と呼ばれ、世界でも最高級のオークと評価されています。
ミズナラは湿度が高く多孔質な木材であるため、ウイスキーとの相互作用が深く、豊かな味わいになる、つまり、ミズナラ樽は非常に希少で高価だが、ウイスキーにスパイシーな香りと渋味を与えてくれるのです。
日本は「シーバスリーガル ミズナラ」のテストマーケットとなり、その結果に満足したシーバスは、この新しいブレンドのヨーロッパでの販売を開始しました。
ミズナラ樽でフィニッシュされたノンエイジブレンドで、冷却濾過を行い、着色しボトリングしています。
飲んでみた感想
香り
切り出したばかりの材木、それも白木の匂いですね。
ちょっと畳と言うか、い草のような感じもします。
新築住宅の和室にお邪魔した感じです。
そして百合の花の匂いとカラメルソースの香りがします。
とても鼻通りのいい香りです。
ストレート
アルコール刺激は強めです。
口に入ってくる瞬間にビターチョコレートのような味わいがあるんですが、全体的には辛口でしょうか。
後味に甘味と塩味が残りますね。
香りの時に感じたウッディさはここではあまり感じません。
加水
ちょっとだけ水を足してみます。
口当たりが滑らかになって、ストレートの時よりも甘味が前に出てきました。
後味に少し辛味があります。
もう少し水を加えてトワイスアップにしてみます。
これはかなり飲みやすくなりました。
スッキリとした飲み心地で、おそらくミズナラ樽のウッディさが味わえているように思います。
ちょっとだけ水を加えた時よりは甘さ控えめになりました。
オンザロック
かなり塩味が感じられるようになってきました。
甘味や辛味は少し控えめになっていますが、レーズンのような味わいもありますね。
ちょっぴり渋くて甘味があって酸味もあるという感じです。
水割り
とてもまろやかで飲みやすいです。
今のところ、これは水割りで飲むのがおすすめのウイスキーなのかなと思いますね。
全ての味の要素(下のチャート8つ)がバランスよく感じられてきます。
とても飲みやすい水割りです。
ハイボール
いい意味でウッディなハイボールです。
ミズナラっていうのがここで真価を発揮したんじゃないでしょうか。
香りの時に感じた新築住宅の和室がしっかりここにあるんですね。
口に運びながらグラスに近づけた鼻から白木のような、とてもいい香りがしてくるんですよ。
どちらかと言うと甘口で酸味もあるといったハイボールになっています。
オレンジのような柑橘系の味わいも少しあって、このハイボールを総合的に評価するとウッディでフルーティーといったところでしょうか。
総評
シーバスリーガル12年と比べると、かなり違った味わいになっているんじゃないでしょうか。
全く同じ原酒ではないと思うんですけど、同じシーバスリーガル12年でも違う樽で熟成させたことでこんなに違うんだなって思いました。
このミズナラの方がちょっと若さを感じますね。
シーバスリーガル12年の方がコクのある味わいだと思うんですよ。
その辺は好みが分かれるところですね。
日本のミズナラを使った樽で熟成させたっていうのが、このウイスキーの特徴なんですけど、その辺の個性がしっかり出ていると思います。
価格的にこちらの方が少し上なのでその辺も含めてどっちを選ぶかっていうのは本当に好みなんじゃないでしょうかね。
甘味
酸味
苦味
辛味
燻味
塩味
刺激
コク
お気に入り度