シーバスリーガル 12年

ブレンデッド
吉田茂元首相はイギリス留学時代からずっと愛飲していたんだって

スペック

名前シーバスリーガル 12年
タイプブレンデッド
製造元シーバス・ブラザーズ社
キーモルトストラスアイラ、グレンリベット、ロングモーン、ベンリアック
アルコール度数40度
容量700ml
購入時価格2,948円(税込)

果実感と甘味、滑らかで上品な飲み心地

シーバスリーガルの味わいはブレンデッド・スコッチ・ウイスキーの先駆者であるジェームスとジョンのシーバス兄弟の卓越したブレンディング技術によって生み出され、現在も引き継がれていきます。
彼らを取り巻く環境や人々が作り出したとも言える長い歴史を見てみましょう。

シーバス兄弟が生まれる以前の1801年、ジョン・フォレストはスコットランド北東部にある港湾都市・アバディーンで食料品とワインの販売を始めました。
そのアバディーンから離れた農村で1810年と1814年にジェームズとジョンのシーバス兄弟が誕生します。
2人は大人になると、貧しさからの脱却する可能性を求めてアバディーンへ。

一方、その頃ジョン・フォレストの店は品揃え豊富な高品質の食料品、酒類を扱う店として有名になっていましたが、1828年に彼は亡くなり、ウィリアム・エドワードが店を引き継ぎました。
1838年、この店でジェームスは働くようになります。
彼は仕事を通じて香りや味に興味を持ち、探求していきました。

1841年にエドワードが亡くなった後、ジェームスは別の食料雑貨店を経営していたチャールズ・スチュワートと事業を引き継ぎ、会社名をスチュワート・アンド・シーバス社に変更しました。1843年には英国王室御用達の資格を得て、富裕層に認知されるようになります。

ウイスキーのブレンディングは1853年に合法化され、多数のブレンデッドウイスキーが生産されることになり、ブランドの数は増加しました。
スチュワートとジェームズは、厳選されたモルトをブレンドして独自のブレンドを作成することにより、より良いウイスキーを求める裕福な顧客の要求に応えました。
同社の最初のブレンデッドモルトスコッチウイスキーであるロイヤルグレンディーは1854年に発売されました。

1857年スチュワートとのパートナーシップを解消したジェームズは、兄弟のジョンと経営を始め、シーバス・ブラザーズ社になります。
兄弟は高級食料品店の地下でウイスキーの熟成を始めました。
顧客から「より滑らかで豊かな味わいのウイスキーを」という要望を受け、彼らは熟成したウイスキーのブレンディングを始めます。
1863年に、彼らは独自のブレンデッドスコッチウイスキーを発売しました。
これは、10年もののモルトウイスキーとグレーンウイスキーをブレンドした滑らかな口当たりの「ロイヤルストラティサン」です。

1862年にジョン、1886年にジェームズが亡くなった後、ジェームズの長男であるアレクサンダーが事業を引き継ぎました。
1893年にアレクサンダーも亡くなると家族経営が終わります。
シーバス・ブラザーズ社は従業員によって運営されることになり、ウイスキーの製造により比重を置きました。当時経済が好調だったアメリカやカナダを視野に1909年に25年熟成の「シーバス・リーガル」を販売、高級スコッチウイスキーとして人気を博しました。

1939年に第二次世界大戦が勃発するまでに、在庫を維持するためアメリカで「シーバス・リーガル 12年」の販売を開始。
しかし戦争と禁酒法によりシーバス・ブラザーズ社の経営は不安定になり、1949年にカナダの大手飲料メーカー、シーグラム社に売却されました。

その翌年にはストラスアイラ蒸留所も組織に加えられました。
シーバスリーガルの全てのボトルにプリントされている情熱と愛の象徴のラッケンブースは、ストラスアイラ蒸留所の門にあるものです。
スペイサイド地区に位置し、ハイランド地方において現存する最古で、美しい蒸留所の一つであると言われています。
ここで作られるシングルモルトウイスキーはシーバスリーガルの核となるキーモルトとして、全ての商品のブレンドに使用されています。

1978年にはザ・グレンリベット・ディスティラーズを買収して、ザ・グレンリベット、グレン・グラント、ロングモーン、ベンリアックの4つの蒸留所も傘下に収めました。
2001年にペルノ・リカールとディアジオがシーグラム社のスコッチ・ウイスキー事業を掌握、現在シーバス・ブラザーズ社はディアジオ社に次ぐ第2位のスコッチ・ウイスキー会社になっています。

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飲んでみた感想

香り

箱詰めのリンゴのような匂いです。
リンゴの箱を開けた瞬間に匂ってくるあの感じですよ。
その奥から濃厚な蜂蜜のような香りがしてきます。
そしてちょっぴりシンナーのような匂いと、アーモンドクッキーのような香ばしさを感じます。

ストレート

甘味、酸味、辛味、苦味、燻味、それらがとてもバランスよく感じられて、しばらく口に含んでいても嫌な感じが全くしません。
とてもなめらかな飲み心地です。
後味にちょっぴりアルコール刺激を感じますが全体としては、まろやかでコクがあって飲みやすく、上品さを感じます。

加水

ちょっとだけ水を加えてみます。
アルコール刺激がほとんどなくなって芳醇な味わいがしますね。
甘さ控えめな高級感のあるクッキーのような味わいですか。
オイリーな滑らかさもあります。

トワイスアップにしてみます。
THEおいしい水です!
ウイスキーですから確かにアルコール感はあります。
だけどね、美味しい酒という感じではないんです・・・そう!水。
水は水でも今まで飲んだことないような「おいしい水」を感じられる味わいなんです。
まさに「命の水」ですね。

オンザロック

少しアルコール刺激が増してきましたけど決して嫌な感じではなく、むしろそれが美味しさになってます。
ストレートで言ったような甘味、酸味、辛味、苦味、燻味のバランスもとても良くて、さらにコクが増してきてますね。
焼きたてのクッキーのような香ばしさとバター感みたいのがあります。
スモーキーさも程よくあって味わい深いですね。

水割り

これを飲んだら今まで「ウイスキー嫌い!」って言ってた人も絶対に好きになります!
とってもスモーキーなウイスキーが好きとか、そういう「癖の強さ」を求めてる人でなければ絶対これは美味しく飲めるはずですよ。
逆に癖がなさすぎるので、それが弱点になるかもしれません。
この水割りならウイスキーはもとよりお酒の入門編としていいんじゃないでしょうか。
これから成人を迎える方のために1本用意して、20歳のお祝いの日にはプレゼントとして水割りを作ってあげてはいかがでしょうか。

ハイボール

香りで感じたリンゴの味わいがします。
とてもフルーティーなハイボールですよ。
ミックスフルーツソーダと言ったテイストなんですが、ちょっぴり苦味があるかな。
フルーティーでスモーキーという言い方もできますね。
軽やかな飲み口だけどコクがあって、さらには華やかさを感じます。
グイグイ飲めてしまいますから飲み過ぎ注意ですよ!

総評

久々に飲んでみたんですけど、とにかく飲みやすい!!
初めてウイスキーを飲む人におすすめランキング1位でいいと思います。
これといった癖はないのに、ウイスキーに必要な要素は満たしていますね。
それはそれはバランスよく味わえるので、ブレンデッドウイスキーの優等生と言っていいんじゃないでしょうか。
僕は3000円以下で誰にでもお勧めできるウイスキーを一つ選べと言われたらこれを選びますね。
しばらく飲んでなかったのでどんな味か忘れてたんですけど、こんなに美味しかったんですねっていうオチでございました。

甘味

6.0

酸味

4.0

苦味

4.0

辛味

5.0

燻味

4.0

塩味

3.0

刺激

4.0

コク

6.0

お気に入り度

8.5

他の人の感想

シーバスリーガル 12年とは知らせずに飲んでもらった感想です!

アルコール感もありクセもなく、飲みやすい。あ、でもほのかなピート感
83点!

飲んだことあるような馴染みの味、シェリー樽の香りとアルコール感
78点!

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