旦那さんのジョン・ジェムソンとの肖像画がアイルランド国立美術館に収められているそうですよ
スペック
名前 | キャメロン ブリッジ |
タイプ | シングルグレーン |
製造元 | キャメロン ブリッジ蒸留所 |
アルコール度数 | 40度 |
容量 | 700ml |
購入時価格 | 3,498円(税込) |
ストレートだと甘口、水や氷を加えると・・・、9年熟成のシングルグレーン
キャメロンブリッジ蒸留所は1824年にジョン・ヘイグによって設立されたヘイグ蒸留所が始まりになります。
1627年にはすでにジョンの祖先ロバート・ヘイグが蒸留を始めていたと言われており、その歴史にはヘイグ家とスタイン家が深く関わっています。
妻マーガレットは、スコットランドとアイルランド全土に複数の蒸留所を所有するスタイン家の出身で、ジョンの息子たちもキルバギー蒸留所とケネパンズ蒸留所でウイスキーを製造していました。
娘のマーガレットはジョン・ジェムソンと結婚し、有名なアイリッシュウイスキー ブランドを確立しています。
キャメロンブリッジ蒸留所(当時はヘイグ蒸留所)の設立された1824年頃は新しいウイスキー製造法も開発され、生産量が急成長している時代でした。
しかし、ローランドの蒸留所は技術と法律によりポットスチルからのウイスキーの生産に制限されていました。
1829年、状況は変わり、ジョンの従兄弟ロバート・スタインが連続式蒸留器を発明し、これを蒸留所に導入。
それから間もなくアエネアス・コフィ(カフェ)がスタイン社の設計を改良し、カフェ式連続式蒸留機を開発、このスチルも導入しました。
従来のポットスチルに比べて、より早く、より効率的にスピリッツを製造できるようになり、スコットランドのグレーンウイスキー産業の発展に貢献、キャメロンブリッジ蒸留所は最古のグレーン蒸留所となり、現在はヨーロッパ最大のグレーン蒸留所でもあります。
1865年、ジョンヘイグ&カンパニーはバーナード&クレイグ、ジョンボールド&カンパニー、マクナブブラザーズ、ロバートモーブレイ、マクファーレン&カンパニー、メンジーズ(1884年に正式合流)の6つのグレーンウイスキー蒸留所とスコッチ蒸留業者協会を設立。
この会社は1877年に合併し、ディスティラーズ・カンパニー社(DCL)として法人化しました。
ジョン・ヘイグ社は1919年にDCLの完全所有となり、それに伴いキャメロンブリッジ蒸留所はこれまでグレーンウイスキーとモルトウイスキーの両方を製造していましたが、1929年にグレーンウイスキーに特化した蒸留所になりました。
1997年、ディアジオ社がに誕生。
元々DCLのグレーン部門の拠点でしたが、ディアジオがオーナーになった現在、唯一の完全所有のグレーン蒸留所になっています。
ディアジオ社が所有するジョニーウォーカー、J&B、ベル、ブラック&ホワイト、VAT69、ヘイグ、ホワイトホースなどのブレンデッドウイスキーブランドで使用されるグレーンウイスキーの生産。
そしてスミノフ、タンカレー、ゴードンの原料となるホワイトスピリッツの生産をキャメロンブリッジ蒸留所で行っています。
2014年にはヘイグ家の伝統を受け継ぎ、デビッド・ベッカムとのコラボしたシングルグレーンウイスキー「ヘイグ・クラブ」で一躍脚光を浴びました。
「キャメロンブリッジ」はキャメロンブリッジ蒸留所の独自ブランドで、約9年熟成のシングルグレーンウイスキーです。
飲んでみた感想
香り
グレーウイスキーというと何かツーンとくるんじゃないかという先入観があったんですが、全然そんなことないですね。
新しい畳のような匂い、そして百合の花のようなほんのり甘い香りがします。
アルコール刺激はあるんですけど、とても柔らかい優しい感じですね。
よく嗅いでいる香りの雰囲気があります。
きっとキャメロンブリッジが多くのブレンテッドウイスキーに使われているからかもしれませんね。
ストレート
まず、キャラメルのような、ドロっとした甘味があります。
そしてその後すぐかなり辛い感じがしますね。
甘味から辛味へと素早くシフトしていく、そんな味わいです。
ミルクキャラメルよりちょっとビターな感じのキャラメル味+ミントといった味わいですかね。
余韻はすっきりとしたアルコール刺激と辛味、やや苦味といったところでしょうか。
加水
まずはほんのちょっと水を足して飲んでみます。
甘くて苦くて、最後に辛いといった味わいなんです。
例えば、かなりビターなチョコレートを口に入れた後、タバスコを思いっきり振りかけたプリンを食べたような感じです。
これってあまり美味しい感じがしない表現ですよね。
だけど、どちらかというと美味しいんですよ、これは。
今のところ、これ以上うまい表現がちょっと思いつかないです。
トワイスアップにして飲んでみます
まず辛味がきて、その後から苦味、最後に甘味を感じて、水ちょい足しと逆転現象が起きました。
ストレートから順番に飲んで、このトワイスアップが一番辛口に感じる飲み方ですね。
軽やかに飲めるので決してきつい感じではありません。
オンザロック
かなりオイリーな感じで、口当たりがトロっとしますね。
ベースに苦味、辛味があるんですけど、その上にうっすらと甘味があります。
ほんのわずかなんですけど、どことなく芋焼酎に通じるテイストを持っているかなと思いました。
正直なところオンザロックはあまり好みではありませんでした。
水割り
まず甘味、後から苦味がやってくるといった感じ。
辛味はあるものの、あまり強くはなく、どちらかというと甘苦い感じですね。
ちょっぴりフルーティではあるんですけど、なんとなく雑味も感じてしまうので微妙です。
その辺が好みの分かれるところでしょうかね。
ハイボール
ソーダ割りにした芋焼酎にオレンジをたっぷり絞ったような味わいに感じました。
割と苦めなオレンジサワー、とも言えますね。
そこそこ酸味もきいていて、フルーティな味わいです。
いきなり「これは何でしょう?」とグラスを出されても、ウイスキーだと思えないかもしれませんね。
すっきりさっぱりとした味わいで、全くクドさが無いので飲みやすいです。
ウイスキーミスト
酸味の後からドーンと苦味がくる感じです。
ちょっと濃いめな泡盛のソーダ割りにオレンジとレモンを半々ぐらい絞ったような味わいですね。
フルーティなんですけど、苦味もかなり強く、かなりずっしりとした味わいになりました。
さっぱりと飲みたい方はハイボール、ずっしりと飲みたい方はウイスキーミストでいいんじゃないですかね。
総評
ストレートや水をちょっと足した時には甘味がかなり先行していて飲みやすい感じだったんですけど、水をもっと加えてみたり、氷を入れたりしていくとちょっぴり手強い味になってきた印象です。
僕の個人的な好みで言うと、ストレートか水ちょい足し。
もし割るのであれば、大きめの氷で作ったハイボールといったところでしょうか。
ハイボールとウイスキーミストがまだかなり残っていたので、そこにそれぞれタリスカー スカイをちょっぴり加えてみたんですね。
結果としてティーチャーズのような味わいになりました。
シングルグレーンウイスキーにシングルモルトウイスキーを足して飲んでみると、色々と面白いことになるかもしれないですよね。
今までシングルグレーンと言うと、ロッホローモンド シングルグレーンしか飲んだことないんですが、それとはまたちょっと味わいが違うかな。
あまり銘柄の多くないシングルグレーンウイスキーですが、それぞれ味わいがかなり異なるなと思いました。
甘味
酸味
苦味
辛味
燻味
塩味
刺激
コク
お気に入り度