ザ・フェイマスグラウス シェリーカスクフィニッシュ

ブレンデッド
パッケージの鳥はスペインのライチョウ科の鳥、カッパーカイリーの雌です。オレンジと赤の羽がウイスキーの深い琥珀色と同調することから選ばれたそうです。

スペック

名前ザ・フェイマスグラウス シェリーカスクフィニッシュ
タイプブレンデッド
製造元マシュー・グローグ&サン社
キーモルトザ マッカラン、ハイランドパーク
熟成樽シェリー樽
アルコール度数40度
容量700ml
購入時価格2,948円(税込)

お手頃価格でとても美味しいシェリー樽熟成ブレンデッド

創業者の孫にあたるマシュー・グローグは、1800年の創業から96年後に家業を継ぎ、1年後には狩猟シーズンに多くのハンターがパースに立ち寄ることを見越して新しいブレンドを作りました。
このウイスキーを「ザ・グラウス」と名付けました。
彼の娘フィリッパがスコットランドの国鳥、ライチョウをあしらったラベルをデザイン。
すると、ウイスキーはすぐに売れ行きを伸ばしたそうです。
「あの有名なライチョウ(フェイマスグラウス)のウイスキーを頼む」と客が言っていたことから「ザ・フェイマスグラウス」と呼ばれるようになったのは有名な話ですね。

「ザ・フェイマスグラウス シェリーカスク フィニッシュ」は厳選されたスペイサイドモルトをブレンドし、シェリー酒​​の製造に使われたスペインのヘレス地方産のスパニッシュオーク樽で熟成したウイスキーです。
甘さとリッチな風味のコンビネーション、より甘いバランスが印象的。
それでいて、ザ・フェイマスグラウスの滑らかで個性的な風味は損なわれていません。
開発には2年以上の歳月をかけており、ザ・フェイマスグラウスの常設商品になっています。

パッケージに描かれているのはスペインに生息するライチョウ科のカッパーカイリーの雌です。
ザ・フェイマスグラウスはこの鳥の生息地を支援する意向を表明して描かれています。
英国最大の自然保護慈善団体RSPBへの継続的な支援と並行して、カッパーカイリーに焦点を当てた生息地保護プロジェクトをさらに支援する予定だそうです。

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飲んでみた感想

香り

いかにもシェリー樽熟成という感じのちょっぴりゴムっぽい匂いがします。
そしてバニラのような甘い香りと、バタークッキーのような香ばしさが感じられますね。
まだ香りの段階ですが、甘さとコクがあるなと想像できます。

ストレート

かなり甘口ですが、同時に辛味もそこそこあります。
シェリー樽熟成独特のゴムっぽさはあるにはありますが、本当にうっすらとですね。
ネイキッドグラウスはかなりそのゴムの感じが強かったんですけど、それがシェリーカスクフィニッシュでは程よく、とてもいいバランスになってるかなと思います。
後味に塩味が少し感じられますが、苦味はほとんど無いかな。
軽やかで飲みやすいです。

加水

まず水を少しだけ足してみましょう。
かなり塩味が前に出てきて、しかもストレートよりもゴムっぽい感じが強くなりました。
あと酸味もちょっぴり出てきたかな。
辛味と刺激はだいぶ薄くなってます。
本当にちょっぴり水を足しただけなのに、こんなに味が変わるのかなっていうぐらいストレートとは違った味わいになりました。

トワイスアップで飲んでみます。
ゴムっぽい感じはあまりしなくなりました。
ここでは苦味が出てきたかな。
甘味もだいぶ引っ込んで、塩味と苦味がきいてる感じです。
辛味や刺激はさらに弱くなりました。
これはこれで美味しくいただけます。
ストレート、水ちょい足、そしてトワイスアップとちょっとずつ水を加えながら飲んでみましたが、こんなに味わいが変わるかというぐらい、水の加減だけで結構変化がありましたね。

オンザロック

口当たりはウッディでオイリーな感じ。
クリーミーという感じもしますね。
味わいはと言うと苦味走った甘味・・・ビタースイートなところにシェリー樽の感じがあるという言い方でいいのかな?
ここでもシェリー樽熟成ウイスキーの良さがしっかり出てて、ゴムっぽい感じも良い方に転んでいると思います。
コクもあってとても美味しくいただけます。
後味にちょっぴりスモーキーな感じがあるかな。

水割り

シェリー樽熟成の旨味が存分に味わえる水割りだと思います。
とても美味しいですね。
甘味と適度な辛味、酸味、苦味など絶妙なバランスです。
ブレンレッドなのですが、もうこれはグレンファークラスなどシングルモルトのシェリー樽熟成ウイスキーのような味わいです。
むしろ、ブレンデッドならではの美味しさがさらに加わった、という言い方もできるかもしれませんね。
個人的に僕が今まで飲んだ水割りの中でピカイチな美味しさです。

ハイボール

数あるシェリーカスクフィニッシュウイスキーの中でも模範的なハイボールですね。
変な言い方かもしれないけど、まさにそんな感じです。
ちょっぴり苦味のあるフルーティーさ、後味がわずかにスモーキー。
ずっと言っているゴムっぽい感じはしっかりあるんですけど、それが本当に嫌な感じではなくて、いい意味で「シェリー樽熟成ですね」という味わいを後押ししてると思います。
改めて言うとフルーティーな味わい、そして適度な酸味、適度な苦味の味わい。
5000円以下のシェリー樽熟成のブレンテッドウイスキーをハイボールで飲むのならば何がおすすめかと聞かれた場合、僕はこの「ザ・フェイマスグラウス シェリーカスク フィニッシュ」をおすすめしますね。

ウイスキーミスト

ハイボールよりも甘さは控えめになりましたけど、ジューシーな感じはこっちの方が強いですね。
フルーティーでジューシーな味わいです。
フルーツでいうとリンゴのような感じですかね。
青リンゴのような酸っぱい感じではなくて、富士や紅玉などの赤く熟したリンゴみたいな感じのフルーティーさがあります。
ですが、シェリー樽熟成の特徴はクラッシュアイスのソーダ割りだとあまり感じられません。
シェリーカスクフィニッシュを存分に味わいたいんだったら、大きめの粒の氷でハイボールにした方がいいと思います。

総評

とてもシェリー樽の感じがしっかり出ていたと思います。
5000円以下で購入できるシェリー樽熟成のブレンデッドスコッチウイスキーの中では、これが一番美味しいんじゃないかなと思えます。
同じフェイマスグラウス系にブレンデッドモルトのネイキッドグラウスもしくはネイキッドモルトがありますが、こちらはモルトウイスキーです。
ザ・フェイマスグラウス シェリーカスク フィニッシュはあくまでもブレンデッドウイスキー、その中でも5000円以下で購入できるシェリー樽熟成ではナンバー1じゃないかなという評価です。

他のブランドのシェリー樽熟成のウイスキーにはゴムっぽい感じがあって、不味く感じられるものがかなりありますよね。
逆にシェリー樽熟成なのにゴムっぽさが無いけれども、あまりシェリーの感じがしないこともありますよね。
このシェリーカスクフィニッシュはその両面から見ても良い感じのバランスに仕上がってるんじゃないでしょうか。
とにかく、このウイスキーは美味しいですね。
特に水割りが美味しかったと思いました。

甘味

6.0

酸味

4.0

苦味

3.0

辛味

3.0

燻味

2.0

塩味

3.0

刺激

3.0

コク

5.0

お気に入り度

9.5
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