スペック
名前 | グレイン 20年 |
タイプ | シングルグレーン |
製造元 | マクダフ蒸留所 |
アルコール度数 | 40度 |
容量 | 700ml |
購入時価格 | 4,180円(税込) |
シングルグレーンでも、5000円前後で買える20年熟成のスコッチ
グレイグン20年は、マクダフ蒸留所で作られたされたウイスキーです。
マクダフ蒸留所は1958年にスペイサイドのデヴェロン川と北海のほとりに建てられた比較的新しい蒸留所です。
設立にはモーティ・ダイク、ジョージ・クロフォード、ジェームス・スティレット、ブロディ・ヘプバーンが携わりました。
タリバーディン蒸留所、アイルオブジュラ蒸留所などの建築家、ウィリアム・デルム・エヴァンズも関わったという話ですが、途中で意見が合わずに降りたとか・・・。
1960年にマクダフ ディスティラーズ社を設立、蒸留所の建設は完了、同年6月に最初の樽への充填が行われました。
1972年にウィリアム ローソン社がマクダフ蒸留所を買収、その後ウィリアム ローソン社の親会社であったマルティーニ・エ・ロッシ社が1992年にバカルディ社に買収されてしまいました。
そのため、マクダフ蒸留所の経営はバカルディの子会社であるジョン・デュワー&サンズ社に移管されました。
スペイサイドの供給源からモルトを調達し、蒸留酒の目的に応じてピートとノンピートのモルトを組み合わせて使用します。
この蒸留所で生産されるモルトウイスキーのうち、シングルモルトウイスキーとして瓶詰めされるのはわずか 10% 程度で、残りの大部分はデュワーズやウィリアム ローソンのブレンドに使われています。
「グレイン 20年」は数少ない女性マスターブレンダーのステファニー・マクラウドが手掛けたシングルグレーンスコッチウイスキーです。
彼女はデュワーズの7代目マスターブレンダーであり、デュワーズのウイスキーを数多く手がけてきました。
「グレイン 20年」も彼女の作品であり、シェリー樽とバーボン樽の組み合わせの20年熟成でありながらコスパのよいウイスキーとして有名。
わずかなスパイシーさと温かみのある風味とバニラや甘いノートが混ざり合った、非常にソフトで均整のとれた優しい味わいに仕上がっています。
飲んでみた感想
香り
刈り取った麦の穂を束ねたような図柄がボトルのラベルにありますが、まさにそういう匂いがしてるように思えるんですよね。
麦を乾燥させたような匂い、藁という感じ。
そして新木にニスを塗ったような匂いもあります。
紅茶の匂いもしますね。
アールグレーではなくて、ダージリンの茶葉のような香りです。
ストレート
甘味と塩味と辛味が束になって直球でやってくる感じです。
美味しいです。
後味に香ばしさを感じますね。
とってもコクがあって、飲み応えのあるウイスキーです。
二口目を口に含んでみましたけど、やはり甘味、塩味、辛味のド直球ですね。
それも絶妙に素晴らしいバランスです。
苦味はほとんどないですし、アルコール刺激もちょうどいいアクセントになる程度かな。
シングルグレーン20年熟成の威力でしょうか。
加水
まずは少しだけ水を加えて飲んでみます。
塩味と辛味と苦味、そしてやや控えめな甘味という感じで、落ち着いた感じの味わいです。
ストレートよりもアルコール刺激は強めに感じてしまいますね。
もう少し水を加えてトワイスアップにしてみます。
控えめな甘さ、そして控えめな辛さと控えめな苦味がありますね。
全部控えめとは言いましたが、味自体が弱いわけではなく、程よい感じといったところでしょうか。
後味にちょっぴり香ばしさがあります。
オンザロック
ウッディで濃厚な甘口のオンザロックです。
後から辛味、苦味、塩味と追いかけてきますが・・・印象としてはやはり甘口。
ストレートと比較するとオンザロックはちょっと物足りなさがあるかな、というのが僕の印象です。
だけどストレートを飲んでなければオンザロックもかなり美味しいと思えていたはずです。
振り返ってみると、ストレートはかなり美味しかったということなんでしょうね。
水割り
塩味と辛味から入ってくるんですけど、その後からやってくる甘味がしっかりしていて、全体像としては甘口ですね。
メロンのようなフルーティーなテイストでもあります。
柔らかくて飲みやすい水割りです。
後味にほんのりと苦味がありますけど、それもいいアクセントになっていますね。
ハイボール
甘口で酸味と塩味のきいたフルーティーなハイボールです。
オレンジやグレープフルーツのような柑橘系のフルーティーさを感じます。
後味に感じるちょっぴりの苦味がいいアクセントになっていて、たくさん飲みたくなる美味しいハイボールですね。
でも、ストレートの美味しさを考えると、ハイボールだけをガンガン飲むのはちょっともったいないようにも思えます。
ウイスキーミスト
やや甘さ控えめになりましたけど、フルーティーな美味しいソーダ割りです。
ハイボールの時の柑橘系のフルーティーさではなくて、夕張メロンのようなフルーティーさです。
苦味はあまりなくて、塩味と酸味がやや強めという印象です。
とても飲みやすいですね。
総評
今回4800円ぐらいで購入できたんですけど、本来はおそらく5000円前後くらいするのではないでしょうか。
シングルグレーンがこの価格帯で、しかも20年熟成とはかなりお買い得でしたね。
5000円以下で買えたスコッチウイスキーを取り上げていますが、熟成年数が20年以上は初めてです。
さて、肝心な味の方ですが、やはり20年熟成だけあって素晴らしいですね。
いろんな飲み方をしてみましたけど、僕は個人的にストレートが一番美味しくいただけました。
もちろんストレート以外でも十分美味しかったので、お好みでどうぞ。
5000円前後で買える20年熟成ウイスキーということで、一度は飲んでみていただきたいと思いました。
甘味
酸味
苦味
辛味
燻味
塩味
刺激
コク
お気に入り度