『私の周遊記My Circular Notes 』に書かれているよ!
スペック
名前 | スカラバス アイラシングルモルト |
タイプ | シングルモルト |
地域 | アイラ |
製造元 | ハンター・レイン・アンド・カンパニー |
アルコール度数 | 46度 |
容量 | 700ml |
購入時価格 | 4,380円(税込) |
色は薄いが味が濃い
グラスゴーのボトラー、ダグラス・レイン・アンド・カンパニーに兄のスチュワート・レインと弟のフレッド・レインの2人がいました。
スチュワートは若い時、ブルックラディ蒸留所がA&Bグラント&カンパニーの所有となっていた頃にウイスキービジネスを学び、その後ワインとスピリッツの会社であるスティーブンソンテイラー&カンパニーで働き、スコッチウイスキー業界の商業面についてより深い経験を積んでいました。
後に、家族が経営していたダグラス・レイン・アンド・カンパニーに入社し、最初は瓶詰め作業に携わっていました。
父親のフレッド(弟と同名)に同行するようになると同社の主要なブレンデッド スコッチ市場であるアジアと南アメリカへの営業に行きました。
1982 年に父親のフレッドが亡くなった後、兄弟は会社の資産を分割し、それぞれ独立したボトリング事業を行うことを決定しました。
2013年、スチュワートは2人の息子、アンドリュー、スコットと共に新会社ハンター・レイン・アンド・カンパニーを立ち上げ、また弟のフレッドが娘のカーラと共にダグラス・レイン社を継ぎました。
ハンター・レイン・アンド・カンパニーは新しい蒸留所の建設を計画し、2016年末にようやくその建設許可がおり、2018年11月9日に最初の樽にウイスキーを充填し、翌年4月に一般公開を開始しました。
その蒸留所がアードナッホー蒸留所です。
スカラバスは、アードナッホー蒸留所のオープンを記念して「Feis Isle 2019」で発売されました。
ハンター・レーン社がセレクトした新しいシングルモルトウイスキーです。
ですが、ウイスキーの熟成には数年かかるため、まだ創業間もないアードナッホー蒸留所のウイスキーではなく、非公開のアイラ蒸留所から供給されました。
ノンチルフィルタード、無着色、アルコール度数46%でボトリングされています。
名前は古ノルド語で「岩の多い場所」。
アイラ島の「神秘的な地域」にちなんで名づけられました。
ボトルには、”only those who seek shall find 「探す者だけが見つけることができる」”というキャッチフレーズが書かれています。
ラベルのデザインは、ケルトの民間伝承をまとめたアイラ島生まれの作家で学者のジョン・フランシス・キャンベルにインスパイアされたものです。
キャンベルは1日の日照時間を記録するサンシャイン・レコーダーを考案、また膨大なケルトの民話を収集した人物で、彼と同じ旺盛な好奇心と強い探究心への思いが込められています。
スチュワートは次のように述べています。
「伝統的なアイラウイスキーのスタイルを紹介する表現を目指しました。
紛れもないアイラのスモークは、フィニッシュに残るリッチで甘い香りと素晴らしくマッチしています」。
また、スコットも、次のように述べています。
「新しいアイラブランドが発売されるときはいつもエキサイティングで、私たちは特にスカラバスブランドを誇りに感じています」。
「スカラバス」は他に「スカラバス 10年」と「スカラバス バッチ ストレングス」があります。
飲んでみた感想
香り
まず、いい色ですね。
限りなく透明に近い色です。
まるで白ワインのよう。
そんな感じでまさに無着色といった色合いです。
シンナーとボンドを同時に嗅いだような匂いですね.。
ピートはしっかり感じられます。
アルコール刺激はあまり強くないものの、鼻にツンとくる感じが辛さを感じさせますね。
ストレート
塩味と辛味がガツンときました。
そして、ほんのりピートが効いたスモーキーさを感じます。
後味に酸味が少しありますかね。
喉がカーッと熱くなりますが、それほど嫌な感じではなくて、すっきりした辛口と言った味わいです。
加水
まずは少しだけ水を加えてみましょう。
辛味がだいぶ抑えられて、甘みとフルーティーさが出てきました。
そして相変わらず塩味と酸味はしっかりありますよ。
ストレートではかなりライトピーテッドという感じだったんですが、水を加えた方がスモーキー感がしっかり出てきましたね。
トワイスアップにしてみます。
これぐらい薄めると色は完全に水と区別がつかないぐらいになってしまい、ほぼ透明です。
これだとスモーキーな味わいがしっかり出てきてミドルピーテッドといった感じですかね。
さっぱりしたスモーキーテイストを味わいたいのなら、この飲み方でいいと思います。
ストレートでは塩味辛味酸味あたりがかなり強く感じられていました。
スモーキーさが若干抑えられ、そして甘味もあまり感じなかったんですね。
少し水を加えたら、甘味とフルーティさが出て、ピートもだいぶ強くなってきました。
さらに水を加えたらスモーキーさがしっかり出てきて、他の味わいはちょっぴり弱まりましたね。
オンザロック
辛くてスモーキーです。
「辛くてスモーキー」というのは、いろんなウイスキーを飲んできましたけど、有りそうで無い味わいだと思うんですよ。
そして氷が少し溶けてくると、塩味はかなり強くなります。
苦味もあるけど、ほんのちょっとですね。
ライト ビターです。
さらに氷がもう少し溶けてくると、甘味が加わってくる感じで、じっくり時間をかけて飲んでいくと味の変化が楽しめるんじゃないでしょうか。
しばらくロックのグラスはこのまま置いといて、もっと氷が溶けていったらどんな味わいになってるか検証してみましょう^^
水割り
色はほとんど水、無色です。
では飲んでいきますね。
ビートの効いたスモーキーな水割りを飲みたいと思ったら、これが一番いいんじゃないかな。
飲みやすくてしっかりスモーキー、なのにすっきりとした味わいという感じです。
透明感のあるスモーキーさなんですよね。
先ほどのオンザロックの中間報告です。
もう少し氷が溶けた状態でスモーキー以外にフルーティー&ビターといった感じになっています!
ハイボール
見た目的には三ツ矢サイダーやスプライトみたいな感じ。
ここまであまり苦いと感じなかったんだけど、ここではまず苦味でした。
苦味ばしったフルーティーさですかね。
そしてフルーティーさの先にあるのは甘味であり酸味であり、ジューシーでスモーキーと言った味わいになるんですねぇ〜。
これまたライトスモーキーで美味しくいただけるハイボールです。
スモーキーハイボールの優等生と言っていいんじゃないでしょうか。
ウイスキーミスト
ハイボールよりもさらにビターになりました。
かなり渋めな味わいです。
フルーティーな感じも十分あるんですけど、ちょっと炭っぽさが出てきましたね。
僕の好みはウイスキーミストよりロックアイスでソーダ割りにしたハイボールの方です。
総評
今回、何の予備知識もなく先入観無しで飲んでみたんですが、奥行きのある面白いウイスキーだと思いました。
最初に驚かされたのが、あまりにも色が薄いということ。
無着色だからでしょう、本当に薄めの白ワインといった色なんですよ。
水割りやハイボールに至っては色合いはほとんど水ですね。
すべてに一貫してあったのは辛味、塩味、酸味、フルーティー、スモーキーというところでしょうか。
高級感のあるボトルデザインと、手が出せなかった価格で売られていたので今までスルーしていたんですけど、今回は5000円以内で入手できたので思い切って飲んでみたんですね。
これは是非一度は飲んでいただきたいウイスキーだと思いました。
最後にオンザロックの最終報告です。
さらに氷が溶けた状態だとビター&ジューシー。
ちょっぴり甘味があり、かなりスモーキーな味わいになっていました。
甘味
酸味
苦味
辛味
燻味
塩味
刺激
コク
お気に入り度