(詳しくは総評を読んでね)
スペック
名前 | グレンモーレンジィ オリジナル 10年 |
タイプ | シングルモルト |
地域 | ハイランド |
製造元 | グレンモーレンジィ蒸留所 |
アルコール度数 | 40度 |
容量 | 700ml |
購入時価格 | 3,828円(税込) |
柑橘系フルーティウイスキーの極み
グレンモーレンジィの起源はハイランド地方のはるか北の地の町、タインでビール工場としてスタートします。
1843年にウィリアム・マセソンが工場を改築、グレンモーレンジィ蒸溜所が誕生しました。
その後、幾度かの買収を経て、2004年にモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンが買収。
すぐにフランスのシャンパンスタイルの曲線的なボトルと鮮やかな蛍光オレンジ色のカラーリングに変更されました。
グレンモーレンジィ蒸留所は1997年、アードベッグ蒸留所をアライド・ディスティラーズ社から700万ポンドで買収。
グレンモーレンジィとアードベッグのブランドの瓶詰めは、アルバキャンパスにあるグレンモーレンジィカンパニーの専用瓶詰め工場で行われています。
また、グレンモーレンジィ蒸留所で所有していたグレンマレイ蒸溜所は2009年にラ・マルティニケイズに売却、2004年に買収したスコッチ・モルト・ウイスキー・ソサエティは、2015年に個人投資家グループに売却されました。
グレンモーレンジィはカスクフィニッシュ(熟成したウイスキーをシェリー、ワイン、バーボンなどの「フレーバーカスク」に入れること)を採用しています。
ミズーリ州のオザーク山脈にオーク材を調達するための土地を購入したほどで、ファーストフィルと熟成したセカンドフィルの両方のアメリカンオーク樽を100%で、樽の使用回数は2回までとしています。
セカンドフィルの樽はすべて湿った「ダンネージ」と呼ばれる倉庫で熟成させることで、酸化作用による風味を高めています。
グレンモーレンジィ10年、The Original single malt whiskyとも言い、175年以上も前に創業者によって発売されました。
製造には蒸溜所内にあるターロギー・スプリングスの水で、皮を剥いだ大麦をマッシュ。
スコットランドで最も背の高いスチルを持っています。
このスチルは銅との接触が多くなり、軽くて純粋なスピリッツの蒸気だけが上部に到達。
それがグレンモーレンジィの特徴であるシリアルの香りが少し残る、フローラルさとフルーティさを生み出すそうです。
完成したウイスキーの原酒は通常、バーボン樽10年熟成の原酒としてスタートします。
その後、さらなる熟成と風味の向上のために、ファーストフィルまたはリシーズニングされたシェリー、ポート、ワインカスクに移されます。
そうして柑橘、蜂蜜、クリーミー、フルーティーなどの美味しい味を吸収、滑らかなウイスキーが出来上がるのです。
飲んでみた感想
香り
マスカットのようなフルーティーな香りがしてきます。
オレンジのような柑橘系な感じもありますね。
何度も嗅いでいると、フルーツ屋さんの店内にいるような気がしてくるんですよ。
香りでここまで感じたのは今までには無いかな。
さらに鼻を近づけていくと少し墨汁のようなスモーキーさもあります。
ストレート
濃縮したオレンジのような味です。
むしろ、オレンジジュースでは無く、果実のオレンジですね。
喉を通る時にかなり強烈になアルコールの刺激があるんですけど、それ以上にフルーティですね。
柑橘系のフルーティーさがあるので酸味もある程度感じられます。
後味には少し苦味があるんですけど、オレンジの皮のような渋みです。
ちょっぴりスモーキーさもありますかね。
辛いという印象は無いんですけど、アルコール刺激がちょっぴり辛味を感じさせてるかなという印象です。
加水
少し水を加えていきます。
苦味と酸味が強くなったんじゃないですか。
辛さも増したような気がします。
トワイスアップにしてみます。
さらに渋くなりましたかね。
水を加えているので全体に薄まった感じはややあるんですけど、 フルーティーさやが消されてしまったように思います。
後味はちょっぴりインクのような感じで正直あまり美味しいとは思えないです。
ストレートがかなり美味しかっただけに水を加えた時にちょっと残念に思いました。
オンザロック
甘くてフルーティーでコクがあって美味しいです。
後味はちょっぴり苦くてスモーキー。
ただここでのスモーキーというのはピート感とは違うのかな。
水割り
水がウイスキーを美味しくし、ウイスキーが水を美味しくするといったところでしょうか。
あまりクセの強くない美味しいウイスキーを水割りにして、ちょっとオレンジを絞ったらこんな味わいになるのかなといったところです。
氷とウイスキーと水だけなのにこんなにフルーティ!
これはグイグイ飲めちゃえますよ。
ハイボール
ある程度予想はしていたんですけど、オレンジサワーのようなテイストです。
柑橘系のフルーティーさと苦味渋みのような感じプラス酸味ですかね。
トロピカルなハイボールだと思います。
これは水割りの時にも言ったんですけど、柑橘系のフルーツを絞ったわけでもないのにそんな味わいがしっかりあるんですよ。
フルーティーなハイボールを飲みたいと思ったらこれがピカイチじゃないでしょうかね。
総評
箱に貼ってあるシールには「完璧すぎるウイスキー」「柑橘の香り華やかグレンモーレンジオリジナル」と書かれているんですけど・・・「完璧すぎる」っていうところはどうかなとは思いますが、柑橘系の美味しい味でした。
こういうキャッチフレーズには逆らいたくなるんですけど、ごもっともでございますと言ってしまいます。
おすすめの飲み方はオンザロック、ハイボール、ストレートといったところかな。
柑橘系フルーティウイスキーと言ってもいいんじゃないでしょうか。
甘味
酸味
苦味
辛味
燻味
塩味
刺激
コク
お気に入り度