ちゃんと「和」だよ
スペック
名前 | デュワーズ ジャパニーズスムース 8年 |
タイプ | ブレンデッド |
製造元 | ジョン・デュワー&サンズ社 |
熟成樽 | ミズナラ樽 |
アルコール度数 | 40度 |
容量 | 700ml |
購入時価格 | 2,728円(税込) |
「和」を感じる。まさに“名は体を表す”
1846年、ジョン・デュワーによって設立されたデュワーズは、スコットランドのパースでワインとスピリッツの小さな店としてスタートしました。
その後、デュワーズはブレンデッドスコッチウイスキーとして広く認知され、現在に至るまで1000以上の賞を受賞しています。
約150年間に在籍した7人のマスターブレンダーは、すべての原料の風味が融合するのに充分な時間を確保するため、「ダブルエイジ製法」のプロセスを押し進め、改良し、洗練させ、1本1本の製造工程に時間をかけて作り出してきました。
ユニークカスクシリーズの第4弾の「デュワーズ ジャパニーズスムース」はスコットランドと日本を結びつけました。
40種類以上のシングルモルトウイスキーとグレーンウイスキーをブレンドし、スコットランドで8年間熟成させた後、日本産ミズナラ樽で熟成させたブレンデッドスコッチウイスキーです。
ミズナラは成長するのに約200年かかり、加工は非常に難しく、樽を育てるのに大変な技術と職人技を必要とするので、通常使用するには非常に高価です。
そのためデュワーズブランドの特長である「ダブルエイジ製法」によるなめらかな味わいに加え、ミズナラ樽で仕上げられたこの「デュワーズ ジャパニーズスムース」はユニークカスクシリーズの中でも貴重な商品になります。
とはいえ、日本のウイスキーとデュワーズのジャパニーズ・スムースとの接点を見つけられるのでしょうか。
飲んでみた感想
香り
和室の匂いがしますね。
畳やお香のような匂いもしています。
そして、はちみつのような甘い香り、ハッカやニッキのようなスパイシーな香りもしてますよ。
「ミズナラ樽は白檀の香り」とかよく言われますけど、今回もしっかりと感じられています。
全然そういうものが感じられなければ「どこがジャパニーズなんだよ」って言ってやろうかと思ってたんですが、「見事にジャパニーズ」な感じです。
ユニークカスクシリーズ3種(カリビアンスムース、イリーガルスムース、ポルトガルスムース)の香りと比べてみたんですけど、一番しっかりとした香り立ちですね。
ストレート
かなり塩味がきいていて、そして甘味もあります。
出汁つゆに少し甘味をつけたような感じですかね。
その後から抹茶のような苦味がやってきて、程よい辛味とアルコール刺激も。
パッケージに「シナモンの香りが生まれる」と書いてあったんですけど、どちらかというとハッカのような風味があります。
余韻に残るのはアルコール刺激と甘味ですね。
アルコール度数は40度なんですが、それより強く感じました。
加水
まず、ちょっとだけ水を加えてみます 。
かなり甘味が引っ込んでしまい、辛味と苦味が強くなりました。
出汁つゆに思いっきり一味唐辛子を加えたような味わいです。
つまりかなり辛いです。
後味は苦い。
トワイスアップで飲んでみます。
甘味の無い、だし汁に抹茶を少し加えたような味わいかな。
そこに一味唐辛子をちょっと加えたような辛味があります。
このトワイスアップだと少しまろやかさがあって、ストレートや水ちょい足よりも飲みやすいですが、かなり辛口です。
オンザロック
グラスを鼻に近づけると新品の畳の匂いがしますね。
味わってみてもやはり畳の感じはあります。
この辺がミズナラ樽の味わいなんでしょうか。
辛味と苦味がメインなんですけど、そこそこ甘味もあって、アルコール刺激もかなり強いです。
そして、ようやくここでちょっぴりシナモンの感じがしますね。
水割り
いきなり甘口になったのでちょっとびっくりしました。
ここまで飲んできたストレートからオンザロックは、かなり甘さ控えめだったから余計にそう感じたかもしれないですね。
いきなり水割りを飲んだらそんなに甘口に思わないかも。
ちょっぴり渋みがあって少し抹茶を加えたような味わいです。
かき氷に宇治金時ってあるじゃないですか。
そんなテイストです。
ハイボール
甘さは控えめなんですけど、オレンジのようなフルーティーさがあり、ちょっぴり抹茶のような渋みもあります。
ハイボールになると個性が弱まってしまうのかなと思いきや、かなりはっきりと主張がありますね。
氷が溶けてきて少し薄まるとフルーティーさがさらに増してちょっぴり夕張メロンのような風味もあります。
和を感じるハイボールなんじゃないでしょうか。
このブレンドの狙いがドンピシャですね。
ウイスキーミスト
ロックアイスで作ったハイボールよりはかなり渋めになりました。
口に入った瞬間、一瞬甘味を感じるんですけど、その後は渋み強くなるかな。
キーモルトに使われているアバフェルディの味わいがしっかり出てきたなとは思うんです。
けど、それ以上にグレーンウイスキーの味わいが強くて、アバフェルディを覆い隠してしまう勢いですね。
一瞬、垣間見えたアバフェルディが幻に消えてしまった。
後味はかなり苦いです。
総評
先入観なしに飲んでみました。
むしろ「どこがジャパニーズなんだよ」ってケチをつける勢いで飲んでみたんですけど・・・。
個人的には「和」をかなり感じました。
ストレートからトワイスアップ、水割りは僕の好みに合いませんでした。
最後のクラッシュアイスでいただいたウイスキーミストもちょっと残念な感じでしたね。
でも、水割りはやや甘口で美味しく、ハイボールはかなり美味しかったです。
「ジャパニーズスムース」は水割りやハイボールで美味しくいただけるウイスキーなんじゃないかと感じました。
甘味
酸味
苦味
辛味
燻味
塩味
刺激
コク
お気に入り度