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スペック
名前 | ボウモア レジェンド |
タイプ | シングルモルト |
地域 | アイラ |
製造元 | ボウモア蒸留所 |
アルコール度数 | 40度 |
容量 | 700ml |
購入時価格 | 4,378円(税込) |
アイラモルトのスモキーさはしっかりあるが、まろやかな優しい味わい
ボウモア蒸留所は1779年にアイラ島で最初に認可された蒸留所です。
実際は10年前から蒸留は開始されていたという話もあるようで、世界で最も古い独自のモルト貯蔵庫を所有しています。
第1貯蔵庫は海に面し、海抜0メートルに位置しているため潮風を受け、製麦工程やその風味に影響を与えています。
フロアモルティングをおこない、麦芽乾燥にピートを焚く伝統的製法を今もおこなっています。
1940年から1943年まで、第二次世界大戦中ボウモア蒸留所は英海軍の飛行艇の訓練基地として使用され、製造を中止。
1980年エリザベス2世がボウモア蒸留所を訪問し女王の前で、樽詰めされました。
2002年の女王戴冠50周年のお祝いに樽が空けられ「BOWMORE THE QUEEN’S CASK」ボトル648本が誕生しました。
645本は王室へ献上され、残り3本のうち1本は蒸溜所へ、1本はモリソン・ボウモア・ディスティラーズ社の研究室へ、もう1本はチャリティーオークションにかけられたそうです。
2014年 ビームサントリーがモリソン・ボウモア・ディスティラーズ社を買収して今に至ります。
「ボウモア レジェンド」は1994年から存在する同名のボトルが2014年に現在の構成になり、ラベルなども一新されました。
熟成年数記載なしで、ピートフリーク向けのモルトではなく、非常にバランスのとれたマイルドなピートとなっています。
多くの若くて安価なアイラモルトは、尖っている、刺激的、苦いという印象がありますが、「ボウモア レジェンド」は正反対で優しく、甘く、ほんのりスモーキーに感じられるでしょう。
飲んでみた感想
香り
ピートがきいていてスモーキーな、いかにもアイラモルトといった香りです。
ウッディな匂いもありますが、どちらかというと古い木の香りといったところでしょうか。
ちょっぴりフローラルな感じもしていて、前に飲んだことがあるボウモア12年ほど炭っぽい感じではないかな。
こっちの方が柔らかい香りに思えます。
ストレート
アルコール刺激がやや強めで辛口な味わいです。
苦味もそこそこありますしピートもしっかりきいていて、ウッディな味わいだと思います。
後味にちょっぴり甘味がありますね。
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加水
まずは少しだけ水を足して飲んでみます。
ストレートの時にはあまり感じなかった塩味がかなり前に出てきました。
そして甘味もしっかりきいていて、後からやってくるといった感じ。
ストレートよりもかなり飲みやすいです。
もちろんピートもしっかりきいていてスモーキーな味わいです。
僕は個人的に水をちょっぴり足して飲んだ方が美味しいかなと思いました。
ではもう少し水を加えて1対1のトワイスアップにしてみます。
ビタースイートでスモーキーな味わいですね。
苦味、甘味、燻味というところですかね。
ストレートからこのトワイスアップまで一貫してかなりウッディーな味わいではあります。
アイラモルトといういわゆるスモーキーなイメージに加えて、ウッディというのがここまでの印象ですかね。
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オンザロック
ウッディで苦味走った味わいです。
そこにかなり濃厚なコクのある甘味とスモーキーさが加わって重厚な味わいのオンザロックだと思いますね。
後味にはかなり強めに塩味が感じられます。
ほどよく酸味もあるのかな。
このオンザロックはかなり好みが分かれるところだとは思うんですけど、僕は個人的に好きです。
というかドハマりしそうな味わいですね。
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水割り
苦味は強め甘味は弱めの、ウッディでライトスモーキーな比較的飲みやすい水割りだと思います。
軽やかに飲めますし、優しい口当たりですよ。
何口か飲んでいると甘味が少しずつ前に出てきて、さらに飲みやすくなってきました。
これは氷が溶けて薄まって、水自体が美味しくなったのかなと思ってしまいました。
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ハイボール
甘さ控えめで辛味と苦味がきいています。
そして酸味も程よくあってスモーキーなフルーティーハイボールというところでしょうかね。
ここまで一気に言いましたけど、そういういろんな要素を含んだ華やかな味わいだと思います。
塩味も少しあってとてもいいバランスの飲みやすい味わいです。
ハイボールになった途端にかなりスモーキーさが強く感じられるようになった気がするんですね。
だからスモーキーなハイボールは苦手って方にはダメかもしれないし、これが美味しいかと好みが分かれるところですね。
僕は美味しいと思うので、スモーキーハイボール大好きという方には是非飲んでいただきたい、そんな味わいだと思いました。
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ウイスキーミスト
辛味と苦味だけになってしまったように思えます。
ちょっと残念ですね。
スモーキーな味わいはもちろんあるんですけど、主に辛味と苦味です。
ちょっぴり酸味もあるかな。
正直言って僕は個人的にこのクラッシュアイスでソーダ割りにしたウイスキーミストは好みではなく、はっきり言って美味しいと思えません。
ハイボールとは全く別の味わいになってしまった気がしますね。
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総評
以前飲んだボウモア12年よりも軽やかに飲めた気がします。
もちろん十分なスモーキーさというかピートのきいた味わいは堪能できたんですが、12年ほど強烈な炭っぽさもなく飲みやすかったかな。
今回飲んだのが正規品じゃなくて並行輸入品だったのも何か関係してるかもしれないんですけど、それはともかくとして比較的飲みやすいアイラモルトなんじゃないでしょうか。
しかも現在、どのウイスキーも値段がかなり上がっていて、今やボウモア 12年も5000円以下では買えないんじゃないかな。(2024年2月23日現在)
そう考えるとこのボウモア レジェンドはボウモアブランドの中で5000円以下で買える貴重な銘柄だとも思います。
しかも僕の個人的な感想ではありますが、12年よりこちらの方がいろんな意味で飲みやすかったかなと思えます。
初めてボウモアを飲む方には是非おすすめの銘柄ですね。
甘味
酸味
苦味
辛味
燻味
塩味
刺激
コク
お気に入り度