かなり簡略化しちゃったので、手軽に詳しく知りたい人は映画をおすすめします
スペック
名前 | ハイランドクイーン 12年 |
タイプ | ブレンデッド |
製造元 | ハイランド・クイーン・スコッチ・ウィスキー社 |
アルコール度数 | 40度 |
容量 | 700ml |
購入時価格 | 2,838円(税込) |
こんなに美味しいウイスキーが2000円台!?
「ハイランドクイーン」は1542年から1567年までスコットランド女王として在位したメアリー1世から名付けられました。
メアリー1世はスコットランドを象徴する人物の一人であると言われています。
1561年にリース港に上陸した時の馬に乗って跳ね回るメアリー1世の姿は、ハイランド・クイーンの不変的なデザインモチーフとなりました。
メアリー1世はスコットランド王ジェームズ5世とフランスの貴族の血統であるメアリ・オブ・ギーズの間に生まれました。
一方、エリザベス1世はイングランド国王ヘンリー8世と愛人から王妃になったアンの間に生まれました。
メアリー1世は0歳にしてスコットランドの女王となりますが、幼少時に渡仏、15歳でフランス王太子と結婚しますが、18歳で未亡人になってしまいます。
エリザベス1世が1558年にイングランド女王として即位しましたが、メアリー1世は1561年にスコットランドに戻り、自分こそ正当なイングランド王位継承権者だと主張しました。
さらにイングランドの有力な王位継承権を持つダーンリー卿と再婚。
1566年に王子をもうけましたが、ダーンリー卿との仲は冷えており、ダーンリー卿が殺害された後には貴族ボスウェル伯の元に身を寄せました。
殺害の首謀者と共謀者容疑がかかり、貴族たちが反乱を起こしメアリー1世はスコットランド女王から廃位されることになりました。
エリザベス1世の元に逃れ、軟禁状態とはいえ自由に穏やかに暮らしていましたが、度々イングランド王位継承権者であることを主張。
またエリザベス廃位や暗殺の陰謀に加担したとされ、死罪の判決を受け、1587年刑が執行されました。
1893年にウイスキー企業家ロデリック・マクドナルドとアレクサンダー・ミューアが提携し、港町のリースにマクドナルド&ミューア社を設立しました。
現在、ハイランド クイーンは、テロワール ディスティラーズが所有するハイランド地方のタリバーディン蒸留所の公式ブレンドとなっています。
同社は、現在残っている数少ない独立系スコッチ ウイスキー蒸留所のひとつです。
ハイランド・クイーンのウイスキーを供給するために、1918年にグレンモーレンジィ蒸留所を買収し1930年代には完全所有となり、また1920年にグレンマレイ蒸留所を買収しました。
当初、仲間に販売していましたが大きなチャンスを確信し、海外にも販路を広げます。
1970年代のブレンデッド ウイスキー ブームの絶頂期には、ハイランド クィーンは世界のほぼすべての市場で販売されていましたが、シングルモルトに注力し始めたため売上は減少。
1976年には、パッケージ、ラベルデザインを一新し、ブランドを再スタートさせました。
しかし、2004年にマクドナルド&ミューア社は残りの資産とともにモエ・ヘネシー社に譲渡。
2008年、ハイランド・クイーンはボルドーに本拠を置くピカール・ヴァン&スピリチュード社に売却。
一時は世界の95%以上の地域で販売されていたこのブレンドは2008年には2万ケースを下回ってしまいました。
ハイランド地方のタリバーディン蒸留所にハイランド・クイーン・スコッチ・ウィスキー社が設立され、新しくなった「ハイランド・クイーン」の製造を開始、再パッケージ化、再デザイン、拡張をおこないました。
飲んでみた感想
香り
バニラやメイプルシロップのような、ちょっと甘い匂いがしますね。
新品のスーツのような臭いもちょっぴり感じます。
そして微妙なんですけど、ほうれん草のバターソテーのような感じもちょっと漂ってます。
飲んだら割と甘口なんじゃないかなと想像できる香りでした。
ストレート
予想したほどの甘口ではありませんが、やはり甘味はしっかりあります。
そして塩味と辛味が、バランスよく甘味を後押ししている感じで、程よいアクセントとしてアルコール刺激があるといったところでしょうか。
後味にほんの少し、本当にうっすらと苦味がある感じですけど、全てがうまくまとまっていると思います。
割と軽やかに飲めて雑味の少ない味わいじゃないですかね。
加水
水をちょっとだけ加えてみます。
甘味が少し引っ込んで辛味と塩味+酸味がいい具合に絡み合ってちょっぴりフルーティーさも感じられる味わいです。
スモーキーっていうほどではないけど、ピートもほんのり感じますね。
甘味は引っ込んだとはいえ、やはり甘口ではあります。
バターのようなまろやかな甘味ですね。
トワイスアップで飲んでみます。
甘味と辛味だけが残ったような感じで、とてもシンプルな味わいになりました。
後味はちょっとだけスモーキーな感じですね。
飲みやすいといえば飲みやすいです。
ちょっぴり物足りなさを感じなくはありませんが。
オンザロック
口当たりはオイリーです。
味わいとしては塩味、辛味、そして控えめながら甘味といったところでしょうか。
とてもコクがあって美味しくいただけます。
後味はちょっぴりスモーキーですね。
程よくウッディな感じでもあります。
水割り
辛口だけど甘味もしっかりあるといった感じでしょうか。
後味は若干炭っぽいかな。
可もなく不可もないと言う無難なテイストですね。
ハイボール
濃厚な甘味があって、程よく酸味の効いたフルーティーなハイボールです。
コクのある味わいでちょっと重厚な感じですが、飲みやすい味わいですね。
後味も甘味があり、僅かに苦みも感じます。
ウイスキーミスト
これまた濃厚な味わいで、とてもジューシーなんですけど、ハイボールと比べると甘味はちょっぴり引っ込みました。
高級なブランデーをソーダ割りにしたら、こんな味わいになるんじゃないだろうかという味わいです。
まぁ実際は全然違う味になるのかもしれないけど、想像できますね。
後味はビートもそこそこ効いていて、でも物凄くスモーキーというわけではないです。
総評
日本以外の国、それこそスコットランドやヨーロッパの国々などで、かなり人気のある銘柄だと思うんですね。
日本でトップクラスになれていないのは、ストレートやオンザロックでは美味しいけれど、水割りやハイボールだと、いまひとつだからなのかなと思いながら飲んでいました。
でも実際飲み終えてみると、どの飲み方でも美味しくいただけました。
これだけ美味しいウイスキーが2000円台で買えるというのはなかなかありがたいですね。
今回は「12年」なんですけど、もっと人気が出てもいいんじゃないかと思います。
ボトルデザインもなかなかいいですし、それに味わいもとても良い。
購入の時点でかなり期待しましたし、箱から出してボトルを見た瞬間にもかなり美味しいだろうという期待をしました。
見事にその通り美味しかったです。
甘味
酸味
苦味
辛味
燻味
塩味
刺激
コク
お気に入り度